意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

所沢

所沢の航空公園というところにきた。この公園の良いところは日陰の多いところで、比較的人が多くても、なんなく日陰にシートを敷くことができた。
しかし人が多い。フリーマーケットをやっていて、車を停めるのに1時間以上並んだ。普段の公園はもっと空いているのだろうが、ここへはこういうイベントがあるときにしか来たことがない。途中で市民文化センターの駐車場が1回500円なので、やや割高だがそこでいいだろうかと思ったら、前の車が警備員に思い切り×をくらっていたので断念した。文化センターには文化センターのお客がくるのだ。
私はフリーマーケットには興味がないのでシートの上で本を読んでいた。それから昼を食べてそのあとは子供の面倒をみることになった。子供広場という遊び場があるのでそこへ行こうと思ったが、途中の木の根元で子供は「テントを作る」と言って木の枝を集め始めた。私たちがお昼を食べた周りでは、ホームセンターで購入したような簡易的なテントがそこら中にあり、もしかしたらシートを敷いている家庭よりも多いのかもしれない。確かにテントの中にいれば日焼けはしないし(私の意見)虫も入らないし(妻の意見)色々メリットはある。とうぜん子供はテントを欲しがり、せめて自分の欲求を満たすために、小枝でテントを作ろうとしたのである。作業をしながら私はふと思ったのだが、木の枝を立体に組み上げるには枝が1本や2本では倒れてしまうが、3本からは俄然安定する。それこそが私たちが3次元の世界に住んでいることの紛れもない証なのではないかと、思った。
私と子供が作業をしている近くでは別の家族がもう帰るために、テントを畳んでいて、私はそれを眺めていたが、やはりテントをたたむ作業はなかなか手間がかかりそうな印象であった。父親と母親が両サイドでテントの帆をまとめていたが、母親の方は不機嫌そうで、父親の方はやたらとにやにやしていた。これがこの夫婦のやり方なのだなと私は思った。母親はまだ若く、ショートパンツを履いて脚が露出していた。子供は2人いてまだ幼い。
それから私たちのテントは完成して屋根代わりに葉っぱをつけたりした。私は自分から携帯を取り出して、それを写真におさめることにした。写真にとる行為が、親としての責務を果たしているような気がする。それから子供広場へ向かい、そうしたら野球場の方へ出てしまい、坂道もあって疲れたので元の場所へ戻ることにした。そうしたらテントはもう誰かに壊されていた。気をとりなおして別の場所でまた組み立てて、崩れて、ようやく妻が戻ってきたので帰ることにした。帰り道でアイスを食べた。