意味をあたえる

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土に吸い込まれるユダ

今日は劇団四季へ行って、ジーザスクライストスーパースターというミュージカルを見てきた。そうしたらユダが死ぬシーンがあるのだが、私はジーザスクライストスーパースターについては映画しかみたことがないので、映画では首をつって死ぬのだが、舞台上では首のつれそうな木だとか、そういうのが見あたらない。舞台は斜面になっていて、そういうのが危ないのかもしれない。しかし最後にジーザスは磔にされる。つまり、先にユダが死んでは、後のジーザスの磔が引き立たない、ということなのかもしれない。

私が死なないのかもしれないなと、二階席から見下ろしていると、やがてユダは土に吸い込まれた。地獄に落ちたのである。土に吸い込まれると、地獄に落ちたという気がする。そうなるとよく自殺は地獄行きと言われるが、首吊りは地面から少し上の位置にいるのが普通なので、天国でも地獄でもなく、ただの死なのだ。そうなると映画と舞台ではユダに対するイメージがだいぶ違ってくる。

舞台は4時くらいには終わったので、パンフレットとハンドタオルを買い、しかしパンフレットは私のバッグはあまり大きくないので袋を手に持って歩いたら、中途半端な雨が降っていて、袋に水玉がついた。それから山手線に乗って池袋に行き、ジュンク堂にでも行こうかと思い、ジュンク堂はあまり冷房が効いていなくて暑いので、私は上着を脱いだ。舞台を見ているときは寒かったのである。私たちの横にいた女性が終わった後、
「面白かったねー寒かったけど」
と言っていて、私は同行者と、寒いのはジーザスの演技を指すのでは? とか言って笑った。実際私がプロの演技にどうこう言えるほど目もこえていないが、あえて言うなら、もうすぐ死ぬにしては、ジーザスの脚は逞しかったように見える。

それからジュンク堂だが、3階から4階に上がるときに、女の人のパンツが見えそうになったが、もし見えたら随分久しぶりに見たことになるなと思っていたが、結局は見えなかった。女の人は顔は見えなかったが、水色のジーンズのような布地のワンピースをきていて、スカートは短い。本屋にいるのだから本が好きなのだろう。本が好きな人の下着は本のようなにおいがするのだろうか。本と言っても、色んな種類があるが。