意味をあたえる

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auウォレット

今日は休みで二つやろうと思ったことがあり、ひとつはこの前ジーザスクライストスーパースターのDVDをAmazonで注文したら同じものが2つ届いてしまい、前にも書いたかもしれないが、これはひとつ1000円しないものなので、調べたら返品は可能だけれども、送料はこちらで負担するので、わざわざ返すのもどうなんだろう? という気になった。会社で密かに私がケチだと思っているT氏に今回のことを話してみたら、
「誰かにプレゼントすれば?」
と言われた。私としては、「返すでしょ」と言われるのを期待していたので、ちょっと困ってしまった。確かにプレゼントをしようと思う友達はいるが、彼にはどちらにせよ貸そうかとも思っているので、プレゼントしてしまったら、余計な気を遣わせてしまうような気もする。結局今日郵便局まで歩いて行って送り返したのだが、それまではどちらか1本は開封して見てもなんら問題ないくせに見る気にもなれず、少しは見ようという気が起きるくらいでは、テレビの前にはだいたい妻や志津が占領しているので、見ることなんかできない。

しかし今日は実際送り返すまえであったが、雨だしネモちゃんもいるので何も手には付かないので見ることができた。それから午後になって、返品のバーコードを印刷して中に入れ、封をするためのガムテープを探したが見つからず、確かに私がこの家で最後にガムテープを使ったのは、もう何年前か? という感じなので、そもそもガムテープなんて無いのかもしれない。そう考えるとホームセンターに買いに行かねばならず、その代金であるとか、あるいは安売りしていてお得に入手できたとしたって、たかが1000円のためにコストを積み重ねるのは馬鹿らしい。もうすぐにでも諦めて百年の孤独の続きに取り掛かりたいが、Amazonのページで返品をクリックしてしまったから、ちゃんと調べたわけでは無いが、もう後戻りはできない気がする。妻に聞くと、ガムテープは食器棚の上のハエ叩きの脇にあるということで、私は無事に封をすることができた。

もうひとつのやろうと思ったこととは、auウォレットについて申し込むか、平日で空いているだろうから市内のショップに行って質問するとかしようと思った。このショップとは以前はコンビニだったところに移転してきた店舗で、移転する前はもっと駅よりの、学習塾の隣にあった。その学習塾には去年まで志津が通っていて、それより前には私の妹と弟も通っていた。妹が通っているときに私は自動車運転免許を取得し、何度か迎えに行ったこともある。塾には専用の駐車場はなく、そのため時間になると迎えの車が前の道沿いにずらっと並んだ。そうすると関係ない店の前とか、アパートの前にも停める車があり、比較的無難であると思われた月極駐車場の前は、実はその駐車場はヤクザの持ち物らしいと聞いたので、私はいつも恫喝されるんじゃないかとひやひやした。志津の迎えに行くようになってからは、かなり早い時間に行くようにし、そうすると一番乗りなので塾の前に停められるので、それなら文句を言われることもないので、私は安心して本を開いて、待つことができた。

ところで塾の前に車を停めていると、塾の建物はガラス張りになっているので、中の様子がよく見えたが、教室は2階だったり奥の部屋だったりするので、見えるのは講師の机などで、当然私がいるのは授業中なのであまり人影はなかった。しかしひとりか2人くらいいることもあり、それは若い女の講師で、女の人は机の下に左手をやって、それでピンク色の携帯をいじっていた。私はそれを見て自分がとても年を取ったように感じた。

私が中学のときにはどのくらいの人が塾に行っていたのかは知らないが、私は行かない側の生徒だった。ある勉強のできる生徒にどうして塾に行くのか尋ねたら、
「学校で会った友達に、夜また会えるのが楽しい」
と答えていて、私はそれを聞いて塾には行くまいと決めたのである。それで、その質問をしたときは、実は私は彼はそれほど頭は良くないんだろうと思っていたら、それなりにいいらしく、受験が近づくととても神経質になった。その頃には学校の行事で球技大会があって、球技大会はバレーボールとサッカーの選択制となっていて、私は本音で言えばサッカーがやりたかったものの、なんとなく遠慮してバレーボールのほうの名簿に名前を入れていた。しかしそのときは体育の授業でもサッカーをやっていて、そのときのサッカーはなんか調子が良く、それは今までサッカーをやったときは地元の同じ小学校時代の人がいて、私は小学校当時はいじめられていたので、そういうのは年月が流れても、同じチームになったりするといじめ根性、いじめられ根性が出てしまってうまく行かない。しかし私は元は結構サッカーが好きで、そういう役割のない相手と一緒にやると、サッカー部のレギュラーの人からも
「うまいね」
と言われたりして、そうなると球技大会でもサッカーをやりたくなってしまう。そうして、あの、夜も友達に会いたくて塾へ行く子がサッカーの方にいたので変わってくれとたのむと、いいとは言ってくれず、大して運動神経がいいわけでもないのに不思議だと思いながら理由を聞くと、
「バレーボールだと突き指して鉛筆握れなくなるから」
とのことだった。これは今から思うと誰かの入れ知恵なのかもしれない、と書きながら今思った。しかしそのときの私もそう言われても引かずに、頼んだら、じゃあ理科の時間に作ったバッテリーカーで買ったら替わる、というので、バッテリーカーとは電磁石の働きを教える教材であり、コイルを実際に百回巻いて手作りのモーターをこしらえるのだが、キットの中には最初から200回巻かれているコイルがあって、当然こちらの方が早く走る。そう考えると導線はまだまだ余っていたのでこれで300回巻けばもっと早くなると考えた私は、休み時間か授業中かは忘れたが夢中でコイルを巻きまくり、しかし結果はあまり早くはならなかった。巻き方が良くなかったのかもしれない。しかしそれは勝負の前の話で、だから私は勝負には200回巻きを積んでいたのである。向こうも同じだった。勝負は廊下で行われ、私はどうしても勝ちたかったので、スタートの瞬間に、さりげなく車体を押し出す作戦に出た。これはうまく相手にばれずに済んだが、どういうわけか忘れたが、コースアウトしたか何かで、レースは3回くらい仕切り直され、最後には
「お前、なんか押してないか?」
とばれてしまった。それで結局勝負がどうなったか忘れたが、彼は私の熱意に負け、サッカーを譲ってくれることになった。

サッカーでは私はサイドバックのポジションにつくことができ、私のクラスの作戦はもし相手がキーパーにバックパスをし、それをキーパーが手で触ったらハンドになるという反則を利用し、素早くリスタートする。しかしその場合は間接フリーキックなのでゴールは狙わずにまずは味方にパスをする、という奇襲作戦であった。しかし残念ながらそんな場面は一度も起こらなかったが、ボールがラインアウトしたときに、どうしても私がスローインしなければならないという場面があった。そのときまで私はスローインはやったことがなかったので、反スローを取られることを恐れ、なかなかボールを投げることができない。実はさらにそのとき審判をやっていたのがかつてのいじめっ子のひとりだったので、絶対に反スローを取られると思っていたが、私のチームのキャプテンであるキーパーの男はサッカー部で県選抜に選ばれるくらいの実力だが、私たちの過去の人間関係までわかるわけもなく
「はやくしろ」
と怒鳴り、仕方なくボールを入れたらやはり反スローを取られた。