意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

今日の午前中

朝6時15分に目覚ましが鳴る。赤い、昨年の4月に進研ゼミの付録として贈られた目覚まし時計だ。一定時間内にボタンを押すと、赤いマスコットが「すごいすごい」とほめてくれる。ほめられるのは私だ。しかし、日曜なので、私は再び眠る。家族も眠る。どうせ寝るなら目覚ましをセットしなければいいという考えもあるが、再びセットするのを忘れると月曜が悲惨なので、解除はしない。それに、私のほうもこのまま起きようという気もあり、それは私は最近は23時とかには寝てるので、睡眠時間はじゅうぶんと考えるためだ。だから、実際目は覚めているが、寒くてぐずぐずしていたら、寝た。夏とかなら、午前4時に起きるときもある。

夢を見た。

(夢の内容)
私は東大に入るために、浪人しようと思っている。東大とは、東京大学のことである。私は頭がいいので、一年も勉強すれば東大に入れるとふんでいるのだ。ところで私は、自分が35歳という自覚はあるかはあやしいが、少なくとも20代半ばは過ぎていると考えているようだ。私はすでに別の大学を卒業している。しかし、私には妹と弟がいて、その人たちが大学進学の年齢になれば、私もまた入ることができるのである。私は浪人したい旨を親に伝えようと思い、夢は覚めた。

目覚めた直後に私は今の状況を思い出し、なかなか面白いことを思いつくものだと感心したが、時間が経つと荒唐無稽でバカバカしく感じた。夢は覚醒後に、ゆるやかに覚める。

起きてから、ネモちゃんと一緒に昨日借りたDVDを再生し、それはBlu-rayかもしれないが、貸出期間は一泊だから、昨日から大急ぎで観ている。私は先に寝た。妻は借りた後に、
「一週間にすれば良かった」
と後悔していた。レンタルビデオショップとは、人々の新たな後悔を生み出す場なのである。ネモちゃんは昨日のうちに全部見た。

借りたのは「小さなプリンセス」というので、これはあるところにいた何の身分もない少女が、ある日母親が国王と再婚したために王族となり、少女は動物とも会話ができ(元からできたかは知らない)、ペガサスなども登場する。肥料の代わりに畑に魔法をかける描写もあった。アニメである。ピンチになると胸のブローチが光り、アリエル、オーロラ姫といった往年のディズニープリンセスが登場し、助けてくれるのである。彼女たちのウエストは、とても細い。ソフィア、というのが少女の名前であるが、ソフィアは至れり尽くせりなのである。

ネモちゃんはこのシリーズがとても気に入っており、私も何度も見ている。今回の話はベイリーウィッグという、執事が誕生日を迎えるという内容で、仕事人間で休みたくないと主張するベイリーウィッグに対し、国王が休暇の命令を下すのである。しかし1日程度休んだって仕方ないというベイリーウィッグに、国王はベイリーウィッグの兄を呼び出し、兄は「子供時代に遊んだ遊びを全て行う」と張り切る。兄の名前は忘れた。これらの費用は全て国の税金でまかなわれ、だからこそ兄と名乗る男性は張り切るのである。

奇しくもこの日はソフィアの友人と、隣国の王子王女が集められており、ソフィアたちは一緒に遊ぶのだが、船のマストをへし折ったり、ピンクのお茶会と称しながら赤のクッキーを用意したり、蝶の写生会では蝶が全部逃げ出してしまったりとトラブルが続く。隣国の王女には、
「私の国では蝶が逃げ出さないよう、きちんと躾ています」
と言われてしまう有り様。

ソフィアや、義兄姉たちはそのたびにベイリーウィッグを大声で呼び、釣りに出掛けようとしていたベイリーウィッグは直ちに駆けつけるのである。その他の使用人たちは木偶の坊であろうか。ベイリーウィッグは、折れたマストには添え木をしろとアドバイスをし、クッキーは早急にピンクに塗り替え、蝶は一匹ずつ捕まえていた。他の使用人たちは、子供相手だから、面倒くさがっているのかもしれない。他国の王女もいるのに。極めつけは、ようやく厄介事を片付け、船に乗り込もうとするベイリーウィッグに、使用人の女が
「あ、ベイリーウィッグさん、お帰りなさい。夕食の準備始まっていますよ。あとでお土産話聞かせてくださいね」
と声をかけるのである。休暇を命令した国王の話を聞いていなかったのだろうか?

この次の話では悪い魔法使いというのが出てきて、この魔法使いは本当はジェイドの誕生日パーティーに招待されたかったのだが、日頃の悪事がたたり、まったく相手にされない。頭にきた魔法使いはそこらじゅうに魔法をかけまくり、ボールはレンガに、猫は鶏に、笛はイモリに変えられた。井森美幸ではない。頭巾の女の子が極端な出っ歯に変えられ、私は気の毒に思った。しかし、ソフィア(主人公・元平民)の説得により、魔法使いは心を入れ替え、みんなの魔法を説いてやるのである。みんなは本当に困っていたから魔法使いに礼を言うが、そもそも魔法使いがいなければこんなことにはならなかったのだから、礼を言うのはお門違いに感じる。その後の誕生日パーティーでも、魔法使いの出しゃばりぶりが、鼻についた。

その後で図書館へ行き、小島信夫の「菅野満子の手紙」を借りた。私は「菅野」を「かんの」と読んでいたが、検索機の読みがなは、「すがの」であった。「すがの」と訂正されると、この文章も全て「すがのみつこ」と打ち込んでしまう。