意味をあたえる

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貧乏な人の方が子育ては大変

さきほど、ついうっかり「出産にはお金かからないよ」と記事を読んでしまい、モヤモヤしてしまった。正確には出産以外の税金とか生活保護などの社会のセーフティーネットを扱っていたので、私はそもそも出産について読むつもりはなかった。私は出産、というか私自身は男親なので正確には出産したことはないが、子育てはしているから、出産費用についてモヤモヤしてしまうのであり、それ以外は経験がないから、モヤモヤしないのかもしれない。

モヤモヤする理由については、別のブログで説明されていて、それがとても丁寧で腑に落ちたので、ここでは触れない。とても有名なブログのようだ。

だから、自らモヤモヤしてしまうものを読むつもりはなかったが、読んでしまった。私は今日は休みだから、スマホやり放題だったのである。妻が近頃不機嫌だから、孤独を満喫していたのである。

それで、出産費用がかからない、というのは出産一時金のことを言っていて、確かに分娩費用は40万円くらい補助がある。多分健康保険組合によって金額が異なり、私は以前健康保険の仕事もしていたから知っているのである。私が勤めていたころは30万円で、途中から35万円になった。だから、今は40万円だからもっとお得かと言うと、そうでもない。それに合わせて分娩費用も値上がりするからである。お医者さんが儲けようとしているせいなのか、お医者さんの報酬が少なすぎたせいなのかは人の判断だろう。

それで、ここからが私の独断だが、分娩費用が実質タダになったからと言って、それがお得かどうかはあやしい。その、浮いた40万円は、ベビーカーやオムツ代に上乗せされるからである。私は以前の記事でも書いたが、チャイルドシートを買わなければならず、チャイルドシートとは子供の発育によってジュニアシートとか、名前が変わり(出世魚のようだ)三種類くらい用意しなければならないのである。私は一年二年で買い換えるのが馬鹿らしいから、一台三役みたいなのを探したら、そういうのはあるということを知った。しかしベビー用品店にはなくて、カー用品店でホコリをかぶっているのをようやく見つけたのである。ちなみに、シートにはビニールがかぶされていたので、中身はきれいだった。シートは、段の一番上にあって下ろすのにとても苦労した。おそらくお金に余裕のある人なら、子供の乗る車毎に合計四台、六台揃えるのだろう。私のチャイルドシートは、普段は私の車に取り付けたが、妻の車に乗るときは妻の車に付け替えた。チャイルドシートはシートベルトを巻きつけて固定するのだが、コツをつかむまではなかなかうまくできなくて、私はイライラしたが、段々とコツをつかんだ。また、シートを外すと、椅子の上にはタマゴボーロなどの食べこぼしが散乱していたので、私はそれを掃除した。

だから、私は経済的な余裕がない人は、子供を持っても苦労をしやすいから、よく考えた方がいいよという、なんのひねりもない結論に至るのだが、しかしひとすじの光はある。それはお金がある人にしたって、子育ては大変なもので、負担であり、私がいつも読ませてもらうブログの人たちの中には小さい子供を持つ方もいて、その人たちは全員
「子育てはとても楽だ。余裕である」
とは言わない。その人たちが、どれくらい裕福な人なのかは知らないが。私の家はもう小学生だから忘れてしまった。経済的負担はこれからなのかもしれない。

だから私は子育て云々をお金どうこうではかっても、あまり意味がない気がし、私が本当に大変だったのは、二人目の出産直前に妻が入院し、そうしたら義母が気を利かして弁当を作ってくれたのだが、それが本当にクソ不味くて困ったとか、あと入院中に一人目の給食試食会があって、早退して行ったら自分以外全員お母さんで、ここまで自分がアウェイになることって、この先の人生で起こるのかなあ、と思いながらシチューをすすったりとか、そういうことである。


※小説を連載しています。