意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

メダカ

なでしこジャパン残念でした。

ということを今朝の出勤中に考え、今日の記事にしてやろうか、と考えた。まだ前半も終わっていなかった。スポーツ新聞みたいだな、と思った。

私は8時すぎには家を出るので、最初から試合は見ていなかったが、義父は見ていた。義父も仕事だったが雨で中止についてなったのである。しかし私が支度を終えて下に降りるとテレビの電源は切られ、妻がソファの上でタオルケットをかぶっていたので、
「サッカーは?」
と訊くと、
「2点入って、見るのやめちゃった」
と答えた。私が試しにテレビを点けてみると、ちょうど3点目のリプレイがやっていた。そこに義父がぬっと現れ、
「これは、6 - 0だな」
と予想した。前半×2で、トータルスコアになるという説である。義父は掛け算が得意なのである。

会社に着いて、後輩に上記のことを説明すると、
「うちのじいちゃんも、下降りるともうBSの鳥の番組見てました」
と教えてくれた。そうか、BSには朝から鳥を愛でる番組があるのか。私はがぜん、BSが欲しくなった。

実家にはBSがあるが、あるとき映りが悪くなって業者を呼んでみると、庭に生えた木がいけない、と教えてくれた。
「こういうの、「メダカ」て言うんです。木を切ってください」
切ってください、とまでは言わなかったが、そうする以外に手はない、という感じであった。木に生い茂った葉が、電波を妨害しているのである。ちょうど今ぐらいの時期だったのではないか。冬の間は大丈夫だった。するの庭の木は落葉樹か。メダカというのは、受信器が満足に電波を得られないとテレビの画面に細くて短い横棒が、ひっかき傷みたいにいくつも走り、それがメダカが泳いでいるように見えることに由来する。

ところで私の近所が今、空前のメダカブームである。新しく越してきた坂井さんが、メダカを部落に持ち込んで、みんなメダカの繁殖にハマってしまったのである! メダカの世話はどうやらすごく簡単で、水草を水槽に浸けておくとメスがそこにどんどん卵を産みつける。それを違う水槽に移すと卵がふやけ、ちっこいのがうようよ泳ぎ出す。同じことを繰り返すと、メダカと一緒に水槽もどんどこ増えていく。最初はホームセンターで買ってきた立派な水槽だったが、それじゃ足りないので、発泡スチロールだの押し入れの収納ケースだの、とにかく水が漏れなければなんでもOK、となる。ネズミ算ならぬ、メダカ算、である。

なんだか今日の記事は、新聞のコラムみたいで年寄り臭い。


※小説「余生」第26話を公開しました。
余生(26) - 余生