意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

私とネット

私はブログで書き始める前はTwitterが主戦場で、それ以前はネットとはニュースと天気と電車と地図を調べるくらいの物だった。以前は個人宅に行くことの多い仕事だったので、地図は大変重宝した。しかしGPSはなかったので、目的地に着かないこともあった。社用車にナビはなかった。地図そのものを忘れてしまうこともあった。

仕事では必ず2人以上で行かなければならない決まりがあり、本当はそんなのなかったかもしれないが、少なくとも私たちはそれを守った。運転は必ず私で、それは私が車酔いをしやすいという理由が主だったが、それと同行する先輩のE氏が以前お客さんを助手席に載せたときに、その人がシートベルトを締めようとせず、締めるよう促しても
「大丈夫だから」
と繰り返すばかりで、ちっとも閉めてくれなかった。それが嫌になって、以来E氏は助手席に人を乗せなくなった。人よりも荷物を載せた。荷物は一定以上の重さがあると、シートが人が座っていると感知し、アラームを鳴らす。そういうときは荷物は後ろの座席に置いた。

そんな風にE氏は法律に対して神経質なところがあり、他にもE氏が運転中に電話をすると、
「今運転中、なに?」
と、やたらとぶっきらぼうな反応をされることがあった。
「今(電話)大丈夫ですか?」
私が確認すると、
「だから運転中、早く言って」
とますます不機嫌になる。しかし電話は切らない。今思えば私も「大丈夫ですか?」なんて相当のどかだが、当時はまだ就職して間がなく、あまり反応にバリエーションを持たせられなかったのだ。駄目ならば電話に出なければいいのに、と私はいつも思った。
「急ぎじゃないなら切ります」
と、こちらもぶっきらぼうに、ぷつっとやってやったこともあったが、それも後味が悪いので、結局早口でまくしたてることにした。重要な話なら、その辺に車を停めてかけ直すよう促した。

その後その仕事をやめてTwitterを始め、私はそういうのをやるのが遅かったから、あまり「リアル、反リアル」のような発想はなく、友達と交流するノリでやった。交流している人たちはmixiなり2ちゃんなりで腕におぼえのある人たちばかりであった。私はそういうのの無知さを逆手に取って、フォロワーを楽しませた。

「友達の輪」のノリでやるのは楽しかったが、向こうも友達のつもりなので、馴れ馴れしい人もいた。品のない語りかけに関しては、うまくかわすことができたが、そういえばTwitterはリアルタイムのやりとりではなく、ツイートが来ても自分のタイミングで返信でき、だからじゅうぶんに推敲できるのでそういうのも良かった。しかし、例えば
「徘徊なんて言葉を使われると、気分が悪い」
とか言われたり、
「そういう軽はずみな言動で傷つく人もいるんだよ、○○で悩んでいる人もいるんだよ。できればtweetは削除してほしい」
などと言われると、割り切れない気持ちになった。昨日奇しくもナミミと日本国憲法の勉強をしたが、これは個人の自由と公共の福祉がぶつかった場面と言えるかもしれない。私は上の発言の「徘徊」については「申し訳ない」と謝ったが、下のについてはそもそも別の人へのリプライとして投稿したのに、横やりを入れてきたのでさすがにカチンときて、何が問題なのか、徹底的な議論を提案したが、あっさりとブロックされた。大変モヤモヤした。

モヤモヤすると言えば、一度あったのがいつも絡んでいた人が突然ダイレクトメールを寄越して、何かと思ったら「なんとかというユーザーが誰それにとてもひどいことをしているので、運営に通報してほしい。たくさん集まればアカウントを凍結できるから」という頼みだった。今思えばこれはイジメの亜種ですね。私は酷いことをしているユーザー、というのは知らなかった。私が知らないことを送り主だってわかっているのに、こういうことを頼んでくる。小学生の、
「明日からあいつのこと無視しようぜ」
というのと一緒だ。私は
「面倒くせーな」
と思いながら、それなりの時間悩んだ。「ネットはネット、リアルはリアル」と割り切れる人なら、
「そういうことはしないから」
とばっさりやれるのかもしれない。あるいは逆に、ばんばん通報するのもありか。私はネットでも私だから、悩んだ。「OK」と言いつつなにもしなかったかもしれない。忘れた。私は私の名誉を守りたくて忘れたふりをしているわけではない。

あと、やはり恋愛関係がもつれて男がストーカーに変貌して、ストーカーチームと女チームに分かれてウンコ投げみたいなこともあったが、それはどちらかと言えば楽しかった。当人には申し訳ないが。

一方ブログはなんちゃらです、とここから続けようと思ったが、なんか自分の中で書く前に語り尽くされたので、書こうという気がなくなった。最近「四年前はこうだった」という記事が目に付いたので振り返ってみた。