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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

バス園、あるいはバスの墓場

大きいものつながりで、バスと象がつながった。朝の思考である。朝の思考は大切にしたい。布団の中でシキミが私の腹を蹴り、私の腹がへこんだ。休みなのである。私は仕事だ。母親は腹の中から子に蹴られ、父は外からである。

およそ10年くらい前にパソコンスクールに通っていて、私は車で通った。その途中に信号機があり、赤信号で左を見るとバスの車庫とか運転手の詰め所とか事務所があって、かなり広いアスファルトのスペースがあった。地続きでデイリーヤマザキもある。パンを売っている。学校帰りや、あるいは行きに、私はパンを買った。道の反対側には消防署があり、空に突き出た建物がある。そこで壁を登る訓練をするのである。壁は青い。消防署の裏には回転寿司があって、しかし値段が高い方の寿司屋なので行ったことはない。近くで働いている人が
「うまいよ」
と教えてくれたが、そんなの教わらなくとも知っている。

巨大な洗車機があり、それは四角い輪切りのドーナツのようななりをしていて、その穴を通ってバスは清潔になる。その様子が、私に象を連想させた。そのとき連想したわけではなく、今朝連想した。シキミはまだ寝ている。小屋のゲートをくぐってくる象である。バスは奥に何台も停まっていて、またしょっちゅう色んなバスが出たり入ったりしている。野生のバスもいるだろう。道に面したぶぶんにはバス停もあり、そこから複数の人が吐き出されたり吸い込まれたりする。まさにそこはバス園である。

一方なにが墓場なのかと言うと、何年か前に久しぶりにその道を通ったら、デイリーヤマザキと回転寿司が潰れていた。企業もときには巨大な象のようなものだ、と私は言いたいのだろうか。バスは生きている。私は現在、パソコンとは無縁の仕事をしている。