意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

スマホはじゃんじゃんやらせたほうがいい

こちらの記事を読ませてもらって思ったが、私には子供が二人いるが、じゃんじゃんスマホやらせる派である。じっさいやっている現場に遭遇しても、
「やめろ」
とは言わずに、よしよしと思って私は本を読んだりゲームをしたりする。ゲームはスマホのを最近始めた。そうすると子供に
「またゲームしてる」
と注意される。ここで私は割と真剣に
「お互い様だろ」
と言ったりする。

妻は私と違ってスマホをいじる子供に向かって、
スマホやめなさい」
と注意することが多い。だから、私が注意をしないのは、妻が注意しているからという理由もあって、妻も注意しないスタンスなら、私は言うのかもしれないがわからない。しかし私は自分にできないことを、子供にさせようとすると、なんでもそうだけどちょっと笑っちゃって真剣にはできない。妻は子供からスマホを取り上げて、今度は自分が熱中するのである。私はスマホとかテレビとかに熱中してしまうと、
「損したな」
と思ってしまう。

やめろやめろと言われると、やりたくなってしまうのが子供なので、本当にやめてほしいことは
「いいよ」
と言う方が効いたりする。これは長年の私のキャラクターを子供が理解したから可能なぶぶんもあるが、子供たちは私が
「好きにすればいい」
という旨のことを言うのを、けっこう恐れている。あるいはシラケるのか、
「あーもういいや」
みたいな雰囲気になる。

よく幼い子供に絵本を読ませるのがいいというが、大人からしてみるとほとんどの絵本はスマホよりもつまらないから、読むのは苦痛だ。情操教育に良いと言っても、平仮名ばかりな上、ストーリーもなんのひねりもなく退屈なのである。私は子供に、
「絵本読んで」
と頼まれたことがあったが、自分ばかり読むのはずるいと思って、
「どうして俺ばかり読まなきゃいけないんだ。かわりばんこだろ」
と提案し、一ページずつ順番に読むことにした。すると、絵本というのは見開きに、
「わあ!」
とかしかないページがあって、そういうのが相手に当たるとずるいと思うし、自分に当たると
「ラッキー」
と思う。自分に当たると子供が文句を言うときもあるが、あまりにしつこいとそこでもうお終いである。しかし、私にばかりラッキーページが続くと気の毒なので、そういうときはオマケをしてあげる。あと、たまには漢字も読みたいと思うから、後ろの出版社名とかまで読むと
「そこは読むな」
と注意される。

私も確かに子供が四六時中DVDやスマホばかり見ているのは、確かに良くない、と思うが、昔祖母が戦争中に食べ物がないときに、配給された食べ物を、まず母である自分が食べたという話をしていて、変なのと思っていたら、
「自分が食べなければお乳が出なくて、結果子供も餓死してしまう」
と話していて、それと同じなのではないかと思った。つまり四六時中子供のペースに合わせていたら親は参ってしまい、子供につらくあたったり、暴力をふるってしまう。そうなってしまうくらいだったら、スマホでもゲームでも、好きなようにやらせたらいいと思う。そうして放っておいているうちに、少しは親らしいことをしたくなるのである。周りが
「もっとしっかりしなよ」
と言うのは逆効果である。

何日か前に私はレンタルビデオ店に行った。するとそこには母親と母親に抱かれた一歳くらいの子と、母親の言うことを聞かない四歳くらいの男の子がいた。男の子はゲームが見たくて、母親は帰りたかった。どう注意するのだろうと見ていたら、
「早く来ないと、怖い人が来るからね、知らないからね」
と言ったが、子供は全く素知らぬ顔だった。何故かと言えば、怖い人はとっくに来ていたからである。