意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

太陽に沿って歩いた

朝テレビを点けたらルーキーズの脚本家がどうこうと言っていて、私の頭の中で反射的にあのドラマの、人間の認識する色彩のひとつの名称をいじった名称のグループが歌う主題歌が流れた。ところであの歌のサビぶぶんについて、私は今ではちゃんとした歌詞を知っているがしばらくは
「太陽に沿って歩いた......」
だと思い、それは一体どんな情景なのだろうかと考え太陽に沿うとは間接的には物の影に沿うことではないかと結論づけた。ちょうど校庭のような広い場所に飛行船の影がかぶさり、その影と陽の境界の曲線を、若い人たちが列になって歩くのである。それは確かに校庭の登場するドラマであった。もう若くはない私たちは、その様子を屋上への非常階段の手すりに肘をついて眺めるのであった。

私はこの手の聞き間違いが多く、さらに聞き違えた歌詞について勝手に感動しあとからちゃんとした歌詞を知ってがっかりするという、極めて傲慢な人間であった。以前Twitterでドリカムのファンだという人に、
「○○という歌の、一週間撮りためた写真集のぶぶんが好きだ」
と言ったら、
「????」
という反応をされた。

それと東京の地名にカタカナの名前を組み合わせた女性歌手のヒット曲の冒頭も長い間
「貴方のこと姉妹までも想い続けてるよ」
だと思っていてなかなか情の深い人だな、と思った。