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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

がんばれと言われてがんばるなんてバカみたいだ

村上春樹

ラジオを聞きながら仕事をしていたらラジオから歌が流れてきた。その歌詞が子供の親権者をひたすら励ますという内容で、聞いていて恥ずかしいというか仕事も何もぜんぶ放棄したくなる気持ちになった。がんばれ、がんばれ、を連呼して私は子を持つ親であるが、自分は当事者ではないと必死に言い聞かせた。一緒に仕事をしている、子を持たない独身のメンバーや離婚して子とは別々に暮らしているメンバーにも耳に残るメロディーだったようで、口々に
「なんなんだこの歌は......」
とつぶやいていた。曲が終わった後に口々に感想を言っていたらある人が、
「こんなこと歌いながら裏じゃ麻薬とかやってんだからよー」
と言ったので私は和んだ。ミュージシャンを犯罪者と決めつけるのは良くないが、犯罪でなくとも、気持ちが殺伐としている人はたくさんいるのではないか。「がんばれ」と訴えながら、本心では全くそうは思っていない、と感じられることで、私は救われる気がした。あるいはものすごい体位のセックスとかするのかもしれない。

私は芸能人のことを考えると、やはり村上春樹の「ダンダンダンス」のことを思い出してしまい、五反田くんという芸能人のことを考えてしまい、芸能人が可哀想になってしまう。五反田くんには別れた女房がいるのだが、たまに会っているらしく、
「女房とのセックスがいちばん楽しい」
なんて言っていて色々普通じゃない。私はこのブログで以前も五反田くんのことを書いた気がし、ひょっとしたら村上作品で「ダンダンダンス」がいちばん好きかもしれない。村上春樹自身の評価は低いようで、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の続編は書くかもしれないが、「ダンダンダンス」の続きはない、と言っていた。もちろん、続きがあるものが面白いわけではないが、どんな評価の低さだったかは忘れた。私はおそらく五反田くんよりも年上になったのだろう。