意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

小窓の小池栄子がかわいい

少し前に小池栄子が髪を切ってその長さにあわせて髪型を徐々に変えている。帽子をかぶるときもある。何故私が小池栄子の髪型にこんなに詳しいのかというと、毎週クレイジージャーニーというテレビ番組を見ているせいだ。毎週と言っても録画したものを少し見ているだけだが。気を抜くとどんどんたまっていってしまうのが録画である。毎週何曜日の何時からは必ず録画をいくつ以上消費する、とか決めればいいのだろうが、テレビごときに私の決意だの実行だののエネルギーを消費するのはもったいない。そういう貧乏性なところが私をますますテレビから遠ざける。インターネットでも同じだ。少し前に気に入ったサイトのページを保存して後から読むというサービスがあって私も登録したが、ついに保存したページを読み返すことなど一度もなかった。

今日私が見たクレイジージャーニーは奇界遺産という世界の奇妙な場所に赴くカメラマンの放送だったが、私は放送中メイン画面の右上の小窓に映る小池栄子が気になってぜんぜん集中できなかった。小池栄子は眉毛が隠れるくらいの前髪で全体的には短くて耳が露出し、それ以外はこれといった特徴のない髪型だったが、眉毛の隠れる髪型は目が強調されるのか、小池栄子のくりっとした目が愛らしくて仕方がなかった。好きなのかもしれない。それ以前からもたまにクレイジーなエピソードや行動を紹介する出演者に
「意味わかんない」
とずばっと突き放す小池栄子が爽快で、私も自分が
「ぜんぜんわかんない」
とか言われる場面を妄想して、私は意外と人に罵られるのが好きなのかもしれないと思った。私は他人から「わからない」と言われる機会が多く、それは決していい気分になる類の言葉ではなかったが、小池栄子にはぜひ言われたいと思うのは何故だろう。分析するに、小池栄子のまるで無反省で相手にまったく歩み寄ろうとせず、そのことが結果的に相手の存在を許容している。一般的な、私の言われ続けた「わからない」は「わからない(からわかるように説明しろ)」とか「わからない(からその状態を維持する限り観測範囲から出てほしい)」という要求が言葉尻に含まれていた。

小池栄子から目が離せない私に対し、私は意外とアイドル好きの素地があるとか考えたが、そのあと大画面になった小池栄子を見るとそこまで心は引かれなかった。あと関係ないが小池栄子のがっしりした体型を見ていると芸能界とはとても過酷な場所なんだと思わされる。