意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

思考はすすむ

タイトルは最後の一文から拝借した。昨日に自分の子供に「考えないというのは生きていないのと同じなんだよ」みたいなことを言われ「こしゃくな」と思った。生きているすなわち思考なのか。この子供の頭の中は言葉であふれているのか。しかし私は感情とは思考とはまた別のもので、感情に支配される時間というのも一日のうち少なからずある。ふと、頭の中に「思考<私<感情」という図式が浮かんだ。感情には支配されるが、思考はむしろ制御するものだからである。孫悟空がお釈迦様の手のひらに気づかないように、ある程度成長しないと気がつかないのが感情というものなのだろう。たしかに若いうちはムキになっても、なかなかその事実を受け入れがたい。夫婦の会話で「なに怒ってんの?」「怒ってねーし!」と語尾を強めても、本人は至って冷静なつもりなのだ。

ぜんぜん関係ないが頭の中に仕事にたいするちょっとした懸念があって落ち着かない。そんなときにとある太った事務員がいつもと違った色のセーターを着てきて、その雰囲気から察するに彼女は休日出勤をしているようだ。私の会社はシフト制なので、ぱっと見その人が休日出勤なのかはわかりづらい。私はその妙な余裕ぶった態度にいらいらした。他の部署だから特に接点はなかったが、遠目に背中の肉がたるんでいるのが気にくわなかった。私は休日出勤なんかぜったいにしないようにしようと思った。そのゆるいかんじが許せない。「来てやってんだ」という態度が透けてしまうのだ。その気になればいつだって帰れるんだぜ? みたいなのも気にくわない。かといって休日にやってきたと思ったら脇目もふらずに必死にパソコンに向かったりする人も嫌だ。かつてそういう人もいた。しかし蓋を開けてみたら仕事のための仕事というのか、無駄の塊みたいなことをやっていたから、以来私は忙しい人というのが信じられなくなった。とても良い経験をしたと思う。