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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

神様に頼ってはいけない

どういうわけか私の友達の間で神社仏閣が流行っていて厳密に言うと神社のみである。神社でもらうゴシュインチョウというのが流行っていて、それは本来神社オンリーであるが、一部の寺でももらえるそうだから神社仏閣と称した。先週の土曜は三つも回った。みんな茨城にあった。しかしひとつは千葉にもあった。利根川の右側や左側をレンタカーで走り、川は水面が高く、台風が過ぎ去った後のようであった。あるいはその日は日本海側は大雪であったから、雪解け水が水かさを増しているのかと思った。地元の人はこんなに水面が高くて怖くないのだろうか。いっしゅん海かと思うくらい太い川であった。川はやがて海とつながっていた。私の通勤路には荒川があって、荒川は川幅日本一なんて看板が立てられているが、あんなに見かけ倒しなものもそうそうない。「川幅」が始まってもしばらくは土手の上を走るだけであり、橋は確かに仰々しいが、川はるか下をおとなしく流れている。土手をひとつ越えれば民家もあり、そこも川幅のいちぶなのである。さんざん馬鹿にしたがそれでも何年か前の台風のときはリバーサイド公園のテニスコートもぜんぶ水に浸かり、仮説トイレが救命ボートみたいにぷかぷか浮いていて、川幅がほんとうの川幅になって怖かった。あのとき利根川のほうはどうだったのだろう。

私は神社も御朱印も興味がないから、有名だとされるそこへ行ってもただ寒いとしか思わず、地震を防ぐ石だとかいうものの前で
「この石があるおかげで地震がおきないんだね」
とか言ったら周りからひんしゅくを買った。私にはとくに悪意はなく、ただひたすら寒かったのである。賽銭は投げたがとくに願うこともなかった。もしも子供が癌とか不治の病なら必死で願うだろうなと思った。私の子供は時々食いすぎで吐くがとりあえず元気なので、私が良い文章を書きたいとか出世したいとかそういうことをとてもマジで願う気にはならなかった。そういうことは出来ても出来なくてもどちらでも良かった。私は友達と趣味の話とかしたかったが、私の趣味を理解する人などいなかった。私は友達の間では「本が好きな人」と言われているが、私は本など好きではなかった。