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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

営業もバージョンアップする

ここのところまた不動産の営業の電話が増えた。いちいちぜんぶ出るわけじゃないからそうじゃない可能性もあるが、知らない番号に出て、
「不動産のオーナーになりませんか?」
と言われないことはまずない。昨年後半はかかってこなくなったが、年末近くからよくかかってくるようになった。時間はまちまちで午後に多い。私の個人情報が新しいデータベースに登録されたのか。そういえば話の中で私はよく「磯崎さん」と間違われるので、私の名前は磯崎さんのあとに登録されているのか。私は磯崎さんではない。最初から磯崎と呼ばれれば「違います」と言えるが、最初はちゃんと私の名前を呼ぶから不思議だ。旗色が悪くなったら名前を間違えろと指導されているのだろうか。

今まで何度もかかってきて最初の頃は「もっと裕福な人にオススメしてください」と言ったがあまり通用しないし、裕福な人の迷惑になるのも悪いので、やめた。そのうちに「還付、還付」とうるさいから還付されて嬉しいほど税金払ってないと言って年収を言うと「ああ...」と気の毒がられて向こうから引き下がった。そのうちにそれが通用しなくなってくると今度は「老後の不安」とか言うから、30年後に買い手も借り手もつくのかわからないし、補修だってしなきゃだし、そういうのを不安と言うんじゃないですか、と言ったらよく勉強してますね、と褒められた。しかし昨日の営業はそれでも引き下がらず、
「15年後に売って、今度はもっと良い物件を買えばいいんです」
なんて言う。こうやって文字にすると馬鹿も休み休み言えというかんじだが、リアルタイムで言葉を交わすとこちらの思考が追いつかなくて、流れが向こうに行ってしまう。最後は電話を切るなり私がキレるなり頭のおかしいふりをすればいいから私の優位は揺るがないが、それでも私は理屈で打ち負かし相手のほうから引き下がらせたい。そんな余計な美学が私自身もそうだが相手の時間も無駄にしてしまうのだが。

昨日の営業は話していくうちになかなか爽やかなところがあったので、話すこと自体はあまり苦痛ではなかった。新入りなんでと言っていたが(本当に新入りかどうかは疑わしい。私はこんな大きな、人生を左右する買い物の営業を新入りがするのか! と文句を言ったから本当に新入りかもしれない)もっとまともな就職先はなかったのか、と思ってしまうが、ないのだろう。