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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

被害妄想

集約をとっているアンケートの集まりが悪いので電話で
「ギリギリまで出すな、て口裏合わせてんじゃないですよね?」
と言ったら、
「昼ドラの見すぎですよ」
と笑われた。ちゃんと仕事してますよ、と反論しようと思ったが、そういえば前の職場は休憩室にテレビがあって、よく「笑っていいとも」や、「ごきげんよう」を見たりした。どうして「ごきげんよう」が見られるかというと、昼12時ぴったりには工場の連中が殺到するから、私たちは昼を遅らせていたのだ。そのため笑っていいともは一瞬で、ごきげんようのほうがよく見れた。しかしテレビに音はなく、私たちも煙草をふかしながらケータイをいじった。私は煙草も吸わないしケータイもそんなにいじりたくない(スマホはまだ持っていなかった)ので、あまりこのグループにはいたくなかった。あるとき三時休憩を勝手にとっていたら怒られて、どうしても休みたいなら昼を削れと言われ、それでようやくグループと距離をとることができた。私としては煙草を吸う連中はしょっちゅう喫煙室にこもるから、私だってお茶したいと思い、わざわざ午後の紅茶だのを買って禁煙室の窓際の席で文庫本を読んだのだ。禁煙室は入り口のそばにでかいゴミ箱が置いてあるから部屋全体がうっすら臭く、冷房の効きもイマイチだったがそこには文句を言わなかったので、まさか喫煙者に注意されるとは思わなかった。休みたければ煙草を吸えということか、そう考えると彼らは寿命を切り売りして自由な時間を手にしている、ともとらえられるが、私は煙草と健康を結びつけるのが好きではない。私は主張こそしなかったが、相手は私の言いたいことを理解したようで、最終的には「休まないで」とお願いされ、私としても子供っぽいところがあった。もっと目立たなくサボるとか、やり方はいくらでもあったはずだ。とても大きい会社で旧社屋みたいなゾーンがあってそこにも休憩室があり、誰も来ないのに自動販売機は稼働していて私は驚いた。同じようにさぼったり、内緒の話をしに来る人が大勢いたのだろう。休憩室ひとつとっても、色んなタイプの会社がある。どこの会社でも共通することは、必ずひとりは突然キレ出すか、あるいは突然キレた伝説を持つ人がいる。