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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

初めての記憶

仕事帰りにセブンイレブンに寄ったらレジの人が研修中という札をつけていて私がモンスターエナジーを単品で出したら栄養ドリンクのフェイスアップを行っていたお尻のポケットにハタキを突っ込んでいた女店員がレジへ飛んできて
「袋に入れますか?」
なんて訊いてくる。気の利いた抜け目のない先輩姿を新人に見せつけたいのだろうか。意地悪な書き方をしたがそういう気持ちは私にもよくわかる。私も最初の職場で二年目に後輩ができて総会で粋がっていたらスキンヘッドのベテラン社員に
「ちょっとそこ邪魔」
と冷たく言われてものすごく恥ずかしかったことがある。私の座った席が間違っていたのである。そういうことはひとりならああすみませんねという具合だが誰かと一緒それこそ後輩なんかだど3割り増しくらい恥ずかしい。あのスキンヘッドは元気だろうか。その男はスキンヘッドな上に耳にピアスを開けカメラが趣味なので上からの指示で総会の様子を写真におさめていた。私の席はカメラの視界の邪魔だったのである。いつだってカメラは人の何倍も偉くカメラを持った人は時に権力者のように振る舞い私たちの自由を制限するのである。スキンヘッドも後輩もそのときの私の恥ずかしさなど想像もおよばずそもそも私の存在も忘れただろう。後輩は浦和レッズの熱心なファンだったがあるとき職場の金を使い込んで辞めさせられた。少しいい加減というか調子の良いところがありカメラ事件の一年後くらいに会ったら妙にこなれた口のきき方をするから私は面食らってしまった。仕事がある程度できるようになると急に態度が大きくなる人は一定数いる。自分の仕事ぶりを勝手に換金しその額よりも給与が低いから自分は優秀だという妄想が態度の根拠である。しかし若いうちは偉そうなのもいいかもしれない。私も偉そうだとさんざん言われた。偉そうにしていれば周りからたくさんダメ出しされて効率的に仕事をおぼえられると当時は思っていた。間違っていたか正しいかはわからない。若いうちはとにかく年上がたくさんいてこちらが多少的外れなことを言っても耳を傾けてくれる人が大勢いた。今はこちらが合わせなければならないから疲れる。さびしい。