意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

話のテンポ

どういうわけか最近電話をすると女が出ることが多い 声としゃべり方から察するに若そうだ 恐縮しているかんじが伝わってくる なんでお前が? みたいな心理なのだろう しかしこちらに用はある 用件はあるがそれにマッチする相手を私はよく知らないから出た相手に実は私も当惑しているのだ 当てずっぽうでかけている 用件を終わらせたいから必然的に下手に出るようになってしまい自然とキモイしゃべり方になる しゃべりながら「キモイな」と思う

「あとで改めてご報告いたしますね」

と言って切って午後に再びかけるが二三言交わすとそのとき初めて改めて報告することなんて何もなかったことに気づいた 相手は「出られなくてすみません」としきりに言う 着信が残っていたから向こうからかけてきたのだ 私は次第に混乱してきてますますしゃべり方がキモくなった よく電話をかけた1日だったがうまくしゃべれないことがほとんどだった 車の好きな人が「運転が下手になった」と言っているときがあって内心(単に雑になっただけだろう)と思ったものだがそれと似ている 私は準備を怠ると駄目なタイプなのだ 買い物をするときに店員に話しかけなければならないパターンだと小銭を握りしめてすべてのセリフを考えるタイプだ いつだって手が臭くなる