意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

手作り夏休み(終)

親と叔父の家に行って線香をあげ、畳のあるレストランで蕎麦を食べた その前にビールを飲んだ 父が飲み終わるころにイカの一夜干しががきて父はおかわりをした 私は一杯でよした 今日飲んだ生ビールはまだ良かったが昨日飲んだ瓶ビールは妙に甘く感じたしその後飲んだ麦焼酎は薬みたいな味がするしぜんぜん楽しめなかった 口直しでチョコを頬張った ここのところ飲むお酒も「ほろ酔い」というアルコールが低めのジュースみたいなのばかりだから仕方ない ストロングゼロを飲む妻に子供扱いされたがその妻も最近は眠くなるといって少しアルコールを下げたらしい なんだかニコチンの話みたいだ 「ほろ酔い」はパイン味がおいしかったがすぐに売らなくなってしまって残念だ それ以外の味もいくつか試したが一度飲めば十分というものばかりだ ウイスキーのストレートをカブトムシみたいにちろちろ舐めていればいいのか 私の場合適度に飲めれば目がさえるし飲み過ぎると頭が痛くなる さらにひどくなると脱水になる 一度駅のホームですっころんだのでもう人に進められるがまま飲むのはやめようと思った またとちゅうでjuiceとかに切り替えるのも手だぞ、と思った


今日で私の手作り夏休みは終わりで人並みに「仕事かったるいな」と思ったが休んでいるのもかったるいのである 父が「会社は26度に設定しているから家にいるより涼しい」と話していた 叔父には息子が二人いて父からすると甥だが甥に「畑仕事をしたらあまりに暑くて長靴に汗が溜まってひっくり返すとじゃーっと出た」と愉快そうに話していてその様子が息子に話しているようであった 私は長靴のくだりは知らなかったがそれは単に話す機会がなかっただけだが私にはそんな言い方をしない気がした 特に私はそのことに傷つきはしなかったが叔母が不意に「猫は汗かかないけどどうやって体温調節しているのか」と訊いてきて知らないから「犬は舌を出して調節するけどね」と答えながら私はいつから「物知りポジション」なんだろうと考えた 私は頭は良くないが細々としたことは知っていてまた知らなくても質問者が答えを得たような気分にさせることに長けていた 今のやりとりで言えば私は猫の体温調節のことは全く知らなかったが犬について答えたから場の雰囲気としては難問が解決したようになった 私はとうぜん犬の体温調節もかなり古い知識のひけらかしだがそこに犬はいないから誰も真偽には興味を持たなかった