意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

途中式(26)

おとついは鴨下の新しい事務所を見に行った その隣は私の新しい作業場があった たくさんの大人の人が口々に感想を言い合い誰かが

「パーテーションはアマゾンで売ってますよ」

と話していた 果たしてアマゾンで売られるパーテーションとはどんなものなのか もちろん私は南アのほうのアマゾンのことを言っている つい30年前はアマゾンといえば川のことしか指さなかった 今の子は通販のアマゾンを先に知るから南アのほうを知ったら物であふれた昭和40年代の神田川みたいなのを思い浮かべるのではないか 30年代か40年代かは知らないが 「ヤング島耕作」でお客から押しつけられたテレビを川に捨てるシーンがあったが若い島耕作電器屋の専務に向かって「おかしい」と指摘するのである 専務から殴られそうになると謎の老人が遠くから
「その若者は間違っていない!」
と島を援護し気まずくなった専務は
「お前の評価は「C」だからな!」
と捨て台詞を吐いて逃げていく 謎の老人に礼を言おうとした島はその正体を見て衝撃を受ける 老人とは初芝電産会長の吉原初太郎その人であった 吉原のおかげで島は後に希望していた広告宣伝部に配属されるのである


しかしおかしいのは話としてはその後にあたる「課長島耕作」では吉原会長と会ったときに島は「これが経営の神様か!」と初対面である風なことを言うのである 私はこのような設定のねじ曲げに大変厳しい