意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

途中式(子離れ)

子供がいるから定期的に子離れについて考える 昨晩義妹の夫の父親が救急搬送されたがそれはそこまで大事ではなかったものの車を運転できる人がいなかったためだった 夫は飲酒していたし夫の妹は両親と同居していたがペーパードライバーで運転は無理だった 箱入り娘なのである 若い頃私はよく「女っていいなあ」と思った 男は昔は「男なんだからできるでしょ」という圧力が強かった 駐車場で切り返していたら「男なら一発でおさめろや」と怒られたことがある 男にである 年上だから尚更上から言われてムカついた ビジネスホテルの駐車場でそこは彼の父親の管理物件だったから停めることができたのである 彼の父親とは不動産屋だった 彼も同じところで働き要するに二世でボンボンだったのである ボンボンは駐車テクニックでプライドを維持しなければいけないから不自由なのである


そういう男だからみたいなのに疑問符がつけられる世間になったから良かったと思う そうなると前述のペーパードライバーの娘さんは少し頼りない気がする 両親と一軒家に住んでいるがひとりで留守番もできないらしくおかげで両親はここ何年か旅行にも出られないそうだ 引きこもりとかそういうのではなく仕事はきちんとしているらしい 車はペーパーだからバスで行くのだろう 雨の日は親が送るらしい 女だからそれでも可というわけにはいかないだろう 同じ敷地内に家を建てた義妹はヤキモキする ネットでは日本の貧困についてよく目にするが私たちはもう好きなところに住むことすらできないのである 土地を買うお金がないから親の敷地を間借りする 親は近くに息子や孫がいるのが嬉しく毎日のように顔を出す 顔を出さなくても
「便所の灯りがつけっぱなしだったぞ」
と報告してくれる 私は世間知らずでそういうのは過去の遺物だと思っていた 私の親が先進的なだけだった 昔「渡る世間は鬼ばかり」というドラマがやっていてあれは誇張だと思っていた 祖母がそれを見ている傍らで嫁が壁を掃除していて「嫁をこき使っている」なんて言ってみんなで笑ったがあれは冗談ではなかったのだ 嫁はそれから何年かして家を出たから本当に冗談じゃなかったのだが