意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

時計が止まって首が痛い

何日か前から部屋の時計が止まってしまい単三電池を交換すればまた動き出すのだが家にはないので妻に買ってくるように頼んだ 妻は割合すぐに買ってきたが私はそういうことを放置してしまいがちでただでさえ家のことが後回しになってたたむ必要のある洗濯物が溜まってしまっているので時計は必要な電池を調べるときに柱から外されて畳に置き去りのままとなってしまった


部屋にいれば一定時間ごとに時計を見上げていたので癖で時間を把握しようとして「あ、ないんだ」と空振りすることが増えた 柱には釘が一本ささっているだけであった 何度かそれを繰り返すと首が痛くなった 仕方なく携帯電話で時間を確認するのだが携帯と掛け時計では把握しているものが違う気がした ちょうど紙の本と電子書籍では読んだときに活性化する脳細胞が異なるというのと同じである アナログ時計は太陽の動きをモデルにしているような気がするからたぶん活性化するのは爬虫類も持っているような古い細胞なのだろう


時計は電波時計だったので新しい電池を入れると早足で回転し始めた最初は秒針が12に向かって震えながら動き出しそれから長針短針が動き出した よくあるドラマのタイムスリップの比喩で出てくるような動きなので子供とすばしっこい動きをして楽しんだ 0:00になると止まりそこから力を蓄えるかのように微動だにしなくなった 何かボタンを押すんだっけかと思ったがしばらく放置して部屋に戻るといつのまにか普通の時間に戻っていた 見えない力が働いている