意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

旧友

旧友のライングループを一週間いじょう放置していた 放置というか今日たまたま気づいた 会社の人がラインを交換しましょうというからIDを調べるために開けたらトークのところの数字が更新されていた というかわけのわからない宣伝みたいな数字がたくさんあるからかんじんの「トーク」が目立たないのである たとえば船しかない頃の船便とか今なら火星とか私との情報にはだいぶタイムラグが発生するようになってしまった 私は「トーク」に返したがやはりすぐに既読にはならなかった それでも旧友どうしのやり取りを見ていると永いこと忘れていた感情がむくむくと起き上がった ひとつ彼らのために物語を書いてやろうという気になった 新しさとか文学性とかそういうことにこだわらない物語である 出会いがあって別れのある物語である そういうものを用意して夜に読書会をひらくのである 夜ならば夏でも冬でもいい 二階の窓から心細そうに灯る電柱のライトを眺めるのである


「あの頃」が昨日のことのようにかんじるのなら戻るのは容易いはずである