意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

夜は短し歩けよ乙女

暑いなーと思ったら窓がしまっていた 今の話だ 今とは夜である さすがに昼間だったら窓を開けるなりクーラーをつけるなりするだろう それくらい今日は暑かった それでも建物の中などは涼しいから建物が好きだった 現代は暑さをコントロールできる時代なのである 法事に出かけた 電車に乗って弱冷房車だったから最初は暑苦しかったが徐々に慣れて足元が冷えた 母は寒がりなので降りると寒かったと言った 父は上着を置いてきて正解と喜んだ 私は本を読んだり色々思いつめたりしていてふと横に座っているおじさんをよく見たらそれは父だった 一時間くらい電車に乗ったから席についたときの記憶が曖昧だった 電車内では森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」を読んでいたらじんわりと涙が出てしまった 文化祭の話のところである すでに一度読んだ小説だったがそのときは「偏屈王」の元ネタが「岩窟王」だということは知らなかった 私としてもどうして泣くくらい感動するのか解らなかったがたまにそういうことはあった たぶん出てくる人がみんないい人で協力的だからなのだと思う いつまでも読んでいたいと思ったが章が変わったら読む気がなくなった お昼に甥にカレーをシャツにつけられた