意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

怖い話が好きで、子供の頃はテレビで見て、大人になると仕事の合間に会社のPCで、そういうサイトを見つけて読んだりした。スマホを持ってからも見た。怖い画像というものもあるが、画像はちょっと怖すぎて、あまり見ることができない。私は大変臆病なのである。

小学校6年の頃に地元の図書館がリニューアルオープンし、つまりそれまでも図書館は存在していたのだが、それまでの私は図書館という存在すら知らなかった。新しい図書館はあるとき母が連れて行ってくれたのだが、母はそのとき赤い車に乗っていた。いや、紺色だったかもしれない。赤だとしたらマニュアルトランスミッションで、紺色ならオートマである。図書館は、大変説明しづらいが斜面に立っていて、道から入ると坂を下って地下に駐車場があり、しかしそこは地下ではなく、実際駐車場の一部には日の光が差し込み、外を歩くこともできる。しかし表記はやはり「B1」なのである。

つまり私が言いたいのは、母がもし赤い車であれば、坂道を登るときには毎回冷や汗をかいたのではないか、ということだ。一気に登れれば良いが、車が混んでいるときもあるからだ。それで、思い出せば思い出すほど、赤い方の車なのである。紺色の方は元は叔父の配偶者の車であり、叔父とは母の弟である。だからその車は母が乗るようになる以前に、私はおばあちゃんちで目にしていた。やがて紺色の車は母が乗るようになり、それから少しして配偶者は離婚して出て行った。私はその当時はとても太っていたが、一気に痩せた時期で、配偶者に最後に会ったときには、
「痩せたねー」
と言われた。

紺色の車については、私が免許を取って最初の頃は、何度か運転する機会があった。