意味をあたえる

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iPhoneで文を書くことのススメ2

前回
 

そもそもなんで私がネモちゃんの三者面談に出たのかと言えば、妻が風邪を引いて熱が出たせいで、その前は私が喉が痛かった。本格的に痛くなる前に、私は

「これは痛くなるだろう」
と予想をし、予想をしたのなら対策が立てられそうだったが、うまくいかなかった。
 
家の前の雪かきをする予定だったが、私はそのときから少しだるかったから、部屋に閉じこもって、iPhoneをいじくっていた。すると義父が雪かきを始めたが、義父もあまり熱心にはやらないで、すると私の家の近所の人は熱心にやったから、私の家の前の道だけが雪が残った。ネモちゃんは1人でかまくらを拡張させていた。私の家にはピンク色のソリがあり、ソリを使ってネモちゃんは雪をはこんだ。1人だったので、あまり載せられなかった。それはあまり重いと引っ張れないという理由もあるし、載せるうちにその行為に飽きてしまうという理由もあった。
 
ソリはプラスチック製だった。それから何日かして、かまくらは少しずつ溶けてやがて崩れるが、そのとき中にソリを置きっ放しにしたから、ソリは割れた。
 
「ソリの色は水色です」
と担任が言った。部屋の中はヒーターが点けられていて、居心地が良かった。部屋に入る前は、玄関の広間で待たされたが、そこにはストーブがあったからやはりあたたかかったので、私は入ってすぐにコートを脱いだ。コートは茶色いだった。私は幼稚園にくるまでは、面談と言っても会社の面接とは違うのだから、場合によってはコートを着たまま臨んでもいいと思い、「場合によって」というのは、つまり私はとても寒がりなのだ。だから、先生と言っても20代半ばだし、園長先生とかが同席すればまた話は違ってくるが、そうなると四者面談になるし、まあそんな呼び名とかはどうでもいいが、他のクラスの親が僻むから、やはり園長は来ないから私はコートを脱ぐ必要はなかった。
 
私はコートの下には青いカーディガンを着ていて、このカーディガンは、私が持っている中では1番高価で新しかった。だから、本当のことを言えば、私は先生にこのカーディガンを見てもらいたかったのである。カーディガンの下は、白いシャツを着ていた。カーディガンは、マルイで買った。秋に、マルイに、私は随分と久しぶりに訪れたのだった。それは、本社に行った帰り途だった。大学時代にはよく行った店だったが、だいぶ様子は変わっていた。あるいは、変わったような気がしただけかもしれない。店までは、駅の地下道を通って行けた。地下道を歩く前は地下鉄に乗っていた。
 
「そうですね。水色はやっぱり、男の子の色ですから、最初はあまり。でもネモちゃんが最初に「雪運び遊びをやろう」て声をかけてくれたんです。そうだよね? ネモちゃんは結構いざという時ははっきりものを言うんです。それと、色ぬりの時なんかは、絶対線からはみ出ないんです」
担任はオレンジ色のエプロンをつけていて、その下は灰色のタートルネックだった。オレンジ色は年長組のカラーで、年中が青、年少は黄色と決まっていた。年少組のクラスを受け持つ教諭の中に、1人私の好みの女性がいて、その女性は桐谷美玲に似ていた。いや、実際には似ていなかったが、女優の誰かに似ていた。