意味をあたえる

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インターネットがなくなったら、世界は消滅するか

保坂和志の、ここのところずっと読み続けている本を読んでいたら、世界5分前仮説のことが取り上げられていて、驚いた。しかし、この前後の内容から私は書いてある内容が抽象的になって、あまりよく理解できないでいる。図書館の期限が来てしまうから、早く読み進めたいが、そもそも早く読むようなタイプの本ではないのだ。だから、返却期限を延長しようと思う。

私のわかる範囲で解釈するならば、世界5分前仮説は、本当にそうなのかどうかは置いておいて、人間本意というか、自分本位の考え方だ。これを真とするなば、つまり織田信長や、スティージョブズは、そもそも存在しなかったことになる。これを突き詰めると、つまり世界は自分のためにあり、そうなると世界は自分が死んでしまうとともに消滅する。消滅については、そもそも5分前仮説は、世界がつくられたことの話だから消滅は関係ない、と思う人もいるかもしれないが、じゃあそもそもなぜ今から5分前に作られ、5分後の世界に自分が含まれたのか? と考えると、じわじわと、自分が特別な存在であるような気がしてくる。実在しなかった歴史上の偉人よりも、自分を上位に置くことができるのである。

私はこの「世界5分前仮説」というものを、ネットを通じて知った。また、最近では「承認欲求」という言葉も頻繁に見かけ、いちいち調べなくても、なんとなくぼんやりとその意味がわかってきた。インターネットというのは、そういう自分本位の言葉や考えが、流行りやすい場所なのかもしれない。

そのうちに、「インターネットがなくなれば、世界は消滅する」という考えも、流行ってくると、私は予想する。いや、たしかに消滅するときが来るだろう。