意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

美容院と歯医者

昨日に明日あいてますか? と電話をしたら案の定あいておらず、夕方なら空いてますよと言われ、しかし夕方にはもうネモちゃんが帰ってきて、赤ペン先生を出しに行かねばならないし、それと最近ネモちゃんは太ってきたとか周りに言われ気の毒だから、余計なものを食べないように見張らなければならない。しかし、車の中でセブンイレブンに寄れと言われたらどうしよう。カロリーメイトで納得させるしかない。

それで美容師のほうは「じゃあ九時とかどうですか?」と言ってきて、むしろもっと早くてもいいですよ的なニュアンスであったが、私はなんだかやる気満々に思われそうなので、「九時でいいです、なるたけ早く行きます」と言ったら遅刻した。私は渋滞する車の中で、他人の口約束っていうのは本当にあてにならないな、と破る側にもかかわらずそんなことを思いながらイライラしていた。金を払うのはこちらだし、向こうはプロだから私が遅刻するのも折り込み済みであるから、私がイラつくことは、私が交通事故に遭うリスクを高めるだけだからまるで無駄なのである。補足をすると、何故最初に午前中は空いてないと言われたかというと、私は最初はカットとカラーを指定したら、無理だと言うから、カットに変えたのである。だから、私が「早めにいきますね」なんて調子よく言ったのは、次の予約の人に対する配慮であった。しかし遅刻した。

ところで私は電話をしたのは昨日だが、それ以前から、もう髪なんて3ヶ月切っていないからそろそろ切りたいと思っていて、それとは別に1ヶ月以上前から歯医者から定期検診のお知らせのハガキが届いていて、私はとりあえず歯医者は置いといて今回は美容院へ行こうと思い予約したが、間違って歯医者へ行ってしまったらどうしようかと不安になっていた。どちらも予約を取り付けて赴くところとか、椅子に座るところが似ているからだ。あと前掛けとか。だから、もし無事に美容院にたどり着いても、リクライニングの椅子の上で口を開いてしまったら、とか考えると冷や汗をかく。いつも最近行く美容院は裁判所の近くにあり、一方歯医者は私の家のすぐそばで、私の家のそばには裁判所はないから、取り違えようはないのだが、逆に裁判所の近くには歯医者は何軒かあっても不思議ではない。聞くところによると、昔は裁判の前に弁護士が歯医者に寄って、奥歯を抜いてもらい、それを審議の際に裁判官に見せると、判決が覆る、ということが稀にあったらしい。もちろんそんなのは一度か二度あった話なのだが、それ以来弁護士はここぞというときは奥歯を抜いて、げんを担ぐようになった。

もちろんそんなのはデタラメであるが。