意味をあたえる

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ママ友から「連絡先おしえて」と言われたときの対処方法※教えたくないママ友編

http://www.antique-books.jp/entry/2015/01/22/連絡先を教えたくない人からアドレス教えてって

昼間こちらの記事を読ませてもらい、内容としては「アドレス教えたくない場合はどうすればいい?」ということだったが、私はコメントでは「ムスッとするべし」と記入し、それは答えではなかった。しかし、私の中で答えはあり、それを書かなかったのは、文字に限りがあるからで、だから私は「記事にすればいい」と思った。もっと細かく言えば、記事を読んでいる最中はとくに何も思わなかったが、あとからふと昨日のことを思い出して、使えるのではないか? と思った。午後に。

※中学生くらいのお子さんがいる方限定です。

答えから書くと、教えたくないママ友に連絡先を聞かれた場合は、一度は教えてしまった後に、その端末を子供にあげちゃうのです。もしくは共同利用する。これは昨日実際あった話で、私の妻のママ友のLINEに、突然娘が投稿するようになり、特に事前にそういう話があったわけではないが、もしかしたら「これからは娘も携帯使いますのでよろしくです」とあったのかもしれない。もちろん今後も連絡をとることは可能だが、そうは言っても、おそらく四六時中携帯を握りしめているのは娘のほうであるから、むやみに変な内容を送るわけにもいかず、妻としては途方に暮れてしまった。私は、だから昨日の時点では、特に何も思わなかったが、上記の記事を読んだ後では、妻はなにげに嫌われているのかもしれないなあと、私は感慨に耽った。

親子で携帯を共同利用、というのがどれくらい一般的かは知らないが、私の周りではよくある。金銭的な理由もあるかもしれない。あるとき突然意味不明な投稿がされるようになって、確認すると、「子供が使っている」と返ってくるのである。子供にスマホを持たせたくない親の、苦肉の策なのだ。それで、昨日も妻と志津で「なにこれ意味わかんねー」と連発していて、私はギャル文字でも使っているのかと思い、私はギャル文字は暗号解読みたいで、面白いから、

「ちょっと貸してみ」

と五回くらい頼んでようやく貸してもらい、待っている間に味噌汁をすすった。見たらギャル文字ではなく、よくある自分で自分にインタビューみたいなノリのやつで、それほど意味がわからないことはなかった。意味がからっぽなだけだった。

書いている当人たちは楽しそうだが、しかしこの投稿を、親の知り合いが見ていることを、わかっているのだろうか。親の方もわかっているのか怪しい。おそらく、携帯を使わせる代わりに、投稿やトークはすべてママに見せる、などの約束を交わしているのだろう。私の家も、志津には中学一年でガラケーを持たせた。「みんなが持ってる」と言うからだ。「みんな」という言葉に騙される私ではないが、部活動の連絡をメールで行っているらしく、それなら部活をやめちゃえばいいのだが、中学には帰宅部がないらしい。私は中学にだって帰宅部があってもいいと思っている。

それで、携帯を持ったら友達とトラブルになった。まだ、個人情報という発想すらないから、友達のアドレスを赤の他人に勝手に教えたり、あと、大人でもたまにやる人がいるが、CCで人間関係を全く無視して一括送信する人もいる。ある日知らないアドレスから「あんた誰?」と送られてきたりした。送る方の度胸もすごい。

妻はそういうのを目の当たりにしてから、志津のメールをすべて検閲し、不適切で誤解を招く表現はすべて差し替えるようにした。一方私はそういうのは好きではないので、ほうっておくことにし、努めて優しく接しようと心がけた。「北風と太陽」の教訓にのっとり、あまり口うるさく干渉すればウザくなって、そのうちに隠れてやるようになるし、それならば逆に普段は好きなようにやらせておけば、本当のトラブルが起きたとき、すぐに表面からするのではないか、と考えたのである。

これは昔私の父が言っていたことだが、自分の子供が煙草を吸っているのを見つけたときには、無闇に叱ったりしてはいけないらしい。なぜなら叱ると今度は隠れて吸うようになり、不意に親が部屋に入ったときに、あわててクッションで吸い殻を隠して、家ごと燃やしてしまうからだそうだ。父親はまるで自分の体験談のように語ったが、父の実家は古い家も残っていた。年末にはそこで餅つきが行われ、餅つきは子供の頃の私の楽しみな行事のひとつだった。


※あわせて読ませたい。

こちらで小説を連載しています。