意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

眼帯(3)

※前回
眼帯(2) - 意味をあたえる

※前々回
眼帯 - 意味をあたえる


作者「
以下は昨夜届いたメールである。IDと、細かい部分については改変をしたが、大筋についてはそのまま掲載することにする。本人に許可は取っていないため、もし何らかの問題があれば記事は速やかに削除するので、連絡ください。勝手なことをしている、と思う人もいるかもしれないが、この方はメールの中で「いつも読んでいる」と言っているし、何度かコメントのやりとりもさせていただいているので、おそらく掲載には問題ないと思う。


fktack様

突然のメール申し訳ありません。id:*******の、****と申します。いつも楽しくブログを拝見させてもらっています。今日は、昨日の記事「眼帯」について思うところがあったので、メールさせていただきました。本来ならコメントという形でじゅうぶんなのですが、おそらく書き出したら長くなりそうな気がし、それをうまくまとめられる自信もないので、メールという形にさせていただきました。あなたのメールアドレスは、プロフィールの欄に出ていたので、そのアドレス宛てに送信します。もしかしたら、迷惑メールばかりで、わたしのメールに気づかないかもしれませんが。そうだとしたら、それはそれで構いません。また、内容について不愉快な部分などありましたら、やはり同じように気づかないふりをしていただけると幸いです。わたしは「読んでくれましたか?」などと野暮なことを言うつもりはありません。

「幸い」だの「野暮」だの普段つかわない言葉ばかり使ってしまうのは、メールだからでしょうか? メールはコメントとは違って、強引に1対1の状況にさせてしまいますから、なんだか緊張してしまいますね。真夜中だからというせいもあるんでしょう。しかし、わたしは普段からこういう時間に起きていることも多いです。

わたしがメールをしようと思ったきっかけは、「眼帯」の中で、岸本さくらが出てきたからです。岸本さくらは、小説「西門」に出てくる女の子ですね。わたしは2ヶ月ほど前に、ブログで連載されていたとき読んでいて、彼女のことはよくおぼえていました。だから、「眼帯」の中で名前を見たときに、この記事は「西門」の続きか、続いていなくてもどこか関連のある話なんだろうと思いました。「西門」はfktackさんの子供時代を舞台にした話です。また、ブログの中で
、「小学6年のときが、いちばん幸せだった」書いていたのを目にしたことがあります。

わたしは記事を読み終わったあとに、西門のページに行って、彼女の出てくる部分を読み直そうと思いました。もう以前の話なので、ページは消されてしまっているかもと心配しましたが、そのまま残されていました。わたしは、そのことに少しがっかりしました。fktackさんが、「西門」のことを、すっかり忘れてしまったような気がしたからです。

わたしは、岸本さくらが出てくる場面をなんとなくおぼえていたので、半分よりうしろから読み始めました。栗田みきの名前が出始め、わたしはいよいよだと思いました。ところで、栗田みきが椅子を取られたり、引き出しを取られたり、というのは、本当にあった話なのでしょうか? わたしはfktackさんと同年代か、少し下だと思っているのですが、わたしの小学校時代に、そういったことは一度もありませんでした。殴ったりとかする体罰は、ありました。しかしそれは中学時代の話です。「西門」のように、椅子や引き出しを取り上げる、という話、しかもそれを行っていたのが女教師であることに、わたしはとても驚きました。ひょっとしたら、それは作り話かもしれないな、と疑ってもいます。けれど、fktackさんにきいたら、
「本当でも嘘でもある」
なんて言いそうですけど。

話を戻します。岸本さくらは、わたしが思っていたよりも、ずっと短い出番でした。記事で言えば、一回しか出てきませんでした。わたしは拍子抜けするとともに、だからこそもう一度彼女を主人公にした話を書きたいと思ったのかもしれないな、と思いました。すると、やはり岸本さくらは実在の人物なのでしょうか? 「岸本さくらの家は土手のそばにあり、大きなザリガニを飼っている」なんてありました。そういうのが、なんとなくリアルです。

本当のことを言えば、わたしは岸本さくらよりも、栗田みきのほうが好きです。ですので、一体どこの部分で彼女が登場するのか、楽しみにしています。わたしの予想ですと、岸本さくらの目の怪我の理由に、栗田みきが絡んでいるのではないか、と思っています。だって、クラブ活動中の短い時間、しかも器楽部なんて室内でやるのに、怪我をするなんて不自然ですよ。わたしのイメージですと、岸本さくらはピアノが得意です。クラスの発表会の伴奏を任されるくらいです。一方の栗田みきは、まったくの不器用で楽器なんてまるでダメです。ただそうすると、彼女のいいところって何もないですね。運動も、あまりできるような感じがしません。せいぜい弟や妹にやさしいとか、そんなところでしょうか。

実のところ、わたしが思うに岸本さくらと栗田みきは、同一人物ではないかと疑っています。モデルが同じ人、という意味でです。その理由ですが、「西門」の中で、最初栗田みきの話が出たときに「彼女の父親は中学の英語教師」とありましたが、それが岸本さくらが登場すると「父親が教師なのは岸本さくらのほうで、栗田みきは違う」なんて訂正しています。リアルタイムで書いているのではないのだから、訂正するなら栗田みきのほうは消してしまえばいいのに、そのまま残してあります。このことから栗田みきと岸本さくらが実は同一であり、作者はそのことを読者に気づいてもらいたがっている、というふうにわたしは読み取りました。それは、つい先ほどの話です。リアルタイムで読んでいるときは、思いませんでした。もちろん同一であってもそうでなくても、ストーリーには何も関係ないのですが、作者自身には、何かしら関連がありそうです。

ずばり言いますが、栗田みきと岸本さくらのモデルとなった女性は、今現在、fktackさんの身近にいるのではないですか? それは結婚した奥さんとは、別の人物です。わたしは、fktackさんとその女性がアヤシイ関係を持っているのではないか、とすら考えてしまうのです。

......ちょっと悪ノリしてしまいました。気を悪くしてしまったら謝ります。ごめんなさい。でもfktackさんはやさしい方ですから、きっと気にはされていなと思います。普段の文章や、ほかの方とのやりとりを見ていると、さり気ない配慮など感じます。

お詫び、というわけではありませんが、ここまで書いた内容を、もし気に入りましたら、どうぞ使ってください。もちろん、わたしの名前を出す必要は全くありません。わたしはそれを読んでひそかにほくそ笑むだけです。「使ってくれ」なんて、ずいぶん偉そうなことを言ってますね。でも、何かのヒントになれば、なんて思っています。わたしはあなたの文章のファンなので、これくらい思うことは許してください。

ずいぶん長々書いてしまい、申しわけありません。「眼帯」の続き、楽しみにしています。

それでは、おやすみなさい。