1、
昨日の記事を書いた後で、A氏から、「あまり個人情報を書きすぎではないか」とコメントをいただいた。以下、Twitterでのやりとり。
A「やっぱりこういう界隈ですから、あまり書きすぎてしまうのはどうかと思うんです。もちろんそれがあなたの文章の特徴であることは認めますけれど。けれど、ちょっと寄りかかりすぎなんじゃないか、とお節介ですけど、思っちゃうんです」
私「そうですね。固有名詞に引っ張ってもらう、というぶぶんはあるかもしれない。記事では千穂、と書きましたが、彼女の本名は智恵です」
A「そうですか。智恵さんは、最後はひどい振られ方をしたんですか?」
私「知りません。私の彼女ではなかったので」
A「私はてっきり弓岡さんの彼女の話かと思って読んでました。あの、三人で縦に並ぶところありますよね? あそこで後輩は三番目でしたが、普通彼氏の方が先に歩きません?」
私「そんなことないと思いますよ。あれは年齢順で並んでるんです。彼(後輩)は私たちより一つ下でした。私は9月で、智恵は冬生まれ」
A「私の婚約者はいつでも先に歩いてくれますよ。「レディファーストは女性蔑視の始まり」なんていいながら。とても男らしい人なんです。年齢は関係ないと思います」
私「彼(後輩)には姉がいました。女性を先にやるのは、そういう影響もあるかもしれません」
A「シスコン?」
私「さあ。もう2年くらい会ってません。最後に会ったのは、共通の友達の結婚式でした」
A「智恵さんの?」
私「まさか。同じバイト先の女性です。私は披露宴に遅刻しました。送迎バスの発着場の場所を、間違えたんです」
私「受付はすでに撤去されてました。私は太った女の介添えの人にドアを開けてもらって中に入りました。とても質素なドアでした。「新郎新婦と同じドアではいけないんだ」と言っていました。すでに新郎新婦は席にいました」
私「私は一番前の席でした。隣のテーブルは会社関係の人のようでした。そのうちのひとりがグラスを片手に挨拶をしていました。つまり席はひとつ空いていたのです。私は間違ってそこに座ったら、さぞ愉快だろう、と思いました」
私「思ったのは後からで、そのときは間に合った、と一安心してました。何に間に合ったのかよくわかりませんが。私が彼女に小さく手を振ると、振り返してくれました。とてもいい子です」
A「ところで」
私「はい」
A「このやりとりは今日のブログに書くんですね?(私注:やりとりしているうちに日付が変わった)あることないことを勝手に加工して」
私「はあ」
2、
上記のやりとりをしながら、私はA氏のリプライを待ちながらタイムラインを眺めていると、Z氏が「自分の文体についてよく「あなたの文体は舞上王太郎の影響を感じさせる」と言われるが、舞上王太郎は1冊しか読んだことがない」と述べていたので、私は意見を述べてみることにした。
私「私は一時期舞上王太郎をよく読んでいましたが、特にあなたの文章を読んで舞上を想起することはありません」
Z「私の文章から舞上を連想する人は、私の文章が改行が少ないからだと思います。弓岡さんが舞上読んでいたのは意外です。弓岡さんの文章もそういえば改行少ないですね」
私「私は改行はあまり意識したことはありませんが、しかし、私のよく読むブログは、そんなに改行ばかりじゃないですよ。みんな舞上王太郎を熱心に読んでるんでしょうか?」
Z「そんなことないと思いますよ」
私「私は、あなたの文章は町田康の影響があると見ています」
Z「よく言われますが、町田康も読んだことないんです」
私「そうですか。実は私も読んだことないんです。少し前に市外のショッピングモールに行ったときに、家族と別行動したくて、本屋をぶらぶらしたときがあるんです。私の家族は全員本を読まないんで、ひとりになりたいとき、私はよく本屋に行きます」
私「文庫本の本棚に行くと、講談社文芸文庫のコーナーがありまして、ここは去年小島信夫の本が二冊出たんで、私は注意深く見ることにしているんです」
Z「小島信夫は、僕も少しだけ読みましたが、そういえば改行少ないですね」
私「はい。そうしたら、町田康の名前がありまして、でも町田康の小説というわけではなく、中原中也の詩を、町田康が解説するという主旨の本でした。それを読んだら、あなたの文章そっくりでした」
Z「興味ありますね。でも僕は読んだことありませんよ」
私「詩はどうですか?」
Z「詩も読まないですね。演劇は観ますが」
私「改行が多いからですか?」
Z「んなわけないでしょ。弓岡さんは演劇の脚本見たことないんですか? あれこそ改行だらけですよ」
私は、改行の少ない詩人もいるよ、と言おうと思ったがZ氏は演劇の話がしたいようだった。Z氏は最近演劇を観たようである。
Z「ところで」
私「はい」
Z「このやりとりを、明日のブログに書くつもりですね?(私注:Z氏とのやり取りは日付をまたがなかった)また、あることないこと書くつもりですね? 私はいいですが、Aさんは怒るかもしれませんよ?」
私「はあ」
※小説「余生」第14話を公開しました。
余生(14) - 意味を喪う