意味をあたえる

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エンド オブ ザ ダイエット

子供が数日前にダイエットを始めたが昨日になって三ツ矢サイダーをがぶ飲みしていたからエンド オブ ザ ダイエットというバンドを急拵えで結成し「ご飯の山盛りカーニバル」と「相撲マジックファンタジー」という歌を歌ったら怒られた。本家のエンド オブ ザ ワールドさんのほうは小学生に人気と聞いていたがダメだった。娘は小学生ではなく思春期だった。なんとかその場をやり過ごすために得意の「A Life」の浅野の物まねで「まあまあ、羽村先生落ち着いて」となだめてみたが無駄だった。羽村先生とはミッチーである。a lifeは最初こそ浅野が怒鳴ってばかりだったが後半は大人しくなったので最初は怒鳴る浅野のマネをしていたが今やどんな感じだったか忘れてしまった。どちらにせよ浅野のマネは喉が疲れる。


朝道を走っていたらだいぶゴミが歩道に散乱していて春になってカラスも元気になったと思った。よく考えると猫だとか狸かもしれない。めっきり野良犬というのを見なくなった。猫は見るが野良なのか飼い猫なのか区別がつかない。それよりも狸のほうがよほど見かける。私が住んでいるのはそういう地域なのである。町っぽい場所でも狸はいた。それらがゴミ捨て場を荒らすのである。住民はそれを防ぐために緑の防護ネットだのをかけるのだがひっぺがされたら終わりなので住民はネットの上に石を置いたりした。さすがに石でふさげばゴミを守ることはできるが石の置き方が悪いのかここ数日は散乱していることが多い。地域のゴミ役員が交代してまだ不慣れのせいなのかもしれないと思った。


野良犬は子供の頃にたまに見かけた。友達が家のそばで50匹の野良犬に追いかけられたと言っていたがそれは盛りすぎだろう。一匹の野良犬がどこかから流れてくるとしばらく近所にいて「またあいつか」みたいな雰囲気になった。どこかの道端で幼い子供を自転車の荷台に乗せた若い母親が大きめの野良犬にからまれて気の毒だった。昔の若い母親は今の若い母親みたく「やだなにコイツ、マジふざけんな」とか言わず「あっちに行きなさい、コラ」とか叱りつけていたからなおさら身につまされた。私は助けてあげたかったが私が犠牲者になるおそれもあった。数日前からうろついていて私も何度もからまれそうになったのである。私は素早いからその都度逃げて適度な距離を保った。自転車の母親は子供を乗せて自分も乗り込むタイミングだったから犬から逃げられなかった。今でこそ犬は下手したら人をかみ殺すという認識も得たが当時は犬ごときに人がやられるとは思わなかったから絡まれる母親はどこかほのぼのともしていた。しかし怖かったのではないか。怖いが子供の手前あまり取り乱すわけにはいかなかった。大人が動揺すると子供は尚怖いのである。よく巷で「大人と子供の境界はもっとはっきりしているのかと思ったらそうでもなかった」という意見をきくがそれは大人が子供に対して大人ぶるからかんじるだけの話なのではないか。私はこの前子供がサブウェイ食べたいと言うから全然へっちゃらなふりをしてパンの焼き具合がどうとか野菜がどうだのソースがどうだのテキパキ店員とやり取りしたが私がひとりだったら何かへまをして店員から見下されるんじゃないかとヒヤヒヤして金払ってひやひやするのなんて経済の理屈に反するからもうコンビニとかでいいやと思ってしまう。そのあと子供が「ハムがしょっぱいと言ってハムを私が食べハムがなくなったパンを食べたら不味いと言い出して私が結局三分の一くらい食べたら案外美味しくて今度ひとりのときに食べにこようかと思ったがまだ来ていない。