意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

動詞がキマらない

会議だった。テレビ会議と呼ばれるやつだがひたすら独り言を言っているようで慣れない。テレビには参加者の顔が並んでいるが自分がしゃべるときには資料をひらくからそれらも見えなくていよいよ独り言である。これまでの人生でこんなに独り言を言い続けたことがあっただろうか。まるでシェイクスピアである。シェイクスピア読んだことないけど。とうとうとしゃべる上司は偉いと思う。上司Bは何言ってるのかわからなかったがこの人は電話でも面と向かってしゃべっても何を言ってるのかわからないから同じだった。


今日は特にしゃべりの調子が悪く悪いとは私のことだが言うことが出てこなくて間を置いていたらもうそれで終わりと思われて遮られてしまった。テレビ会議はトランシーバーみたいに終わったら「以上です」みたいな合図を出すがあるいは終わったかどうかを探るみたいな間が生まれるが私がしゃべっていると上司が小さい声で「そうですね......」みたいにフェードインしてきて「お、相づちなんてめずらしいな」と思ったらそのまま私の番は終わってしまった。私は半分くらいしかしゃべってなかったが結構時間もつかったらしい。私はだいたい話が長いのだ。あるいはつっかえつっかえだったから見ていられなかったのかもしれない。うまくしゃべれないときって動詞がキマらないよなと話しながら思った。