意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

期日前投票に行った

ワケあって警察音楽隊というのの演奏を聴くことになり制服はパリッとしているし演奏も悪くないがどういうわけかみんなつまらなそうにしているし一応指揮者が前で手を振るが演奏者が誰も見ていない。こんなものなのかと妻に訊いたら妻もそう思ったと言った。妻は吹奏楽部出身である。聞くと音楽隊の人たちは年間200日どこかのイベントだのに演奏してまわるらしくつまらなさは飽きてしまったのだろう。指揮者を見ないのはいつも同じだからわざわざ見る必要もないということか。200日本番なら練習をやる時間もとれないから曲のレパートリーも増えないし増やす気もないんだろう。彼らもプロの演奏家には変わらないだろうがなんとなく不自由そうで気の毒である。白髪の人もはげ上がった人もいる。女の人もいるが女の人は特にうつむきがちで「生理がきついのかしら」なんて邪推をしてしまう。後半に旗を振る女の人のチームが出てきてこの人たちは全員が「今が人生で一番です」みたいな満面の笑みを浮かべながら端を投げたり振ったりするが演奏者の表情を見ているからこの人たちも内心どんな気でやっているのかわからないななんて考えてしまう。終わってから外に出ると大型バスが駐車場にあってどうやら彼らはこのバスに乗ってやってきたようで制服姿のままおしゃべりをしながら乗り込んでいてなんとなくホットした。音楽とはなんだろうと考えたくなるがあまりマジメに考えなかった。


その後期日前投票に行くために市役所に向かったが二度も道を間違えた。三度目は裏から入ろうとしたら裏は出口専用となっていてどうしていつまでも着かないのか不思議な気になった。投票を済ますと初めて出口調査というのを受けた。二つも書いた。妻が「誰に入れていいのかわからない」というから
「あなたの名前と同じ字が入っている○○党がいいんじゃないか」
とアドバイスした。読者は民子でも公子でも憲子でも希美でも好きな名前を想像したらいいと思う。H2という漫画で甲子園で有名になった主人公が記者たちに「好きな球団は?」と質問されるが答えの吹き出しは伏せ字になっていて(好きな球団名を入れよう!)と書いてあった。