意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

地理

初めて就職したところでの採用面接は面接官5人の希望者3人のグループ面接でいわゆる「圧迫面接」だった まだ若かったし隣の人は「なんで履歴書の写真はメガネかけてないのに今はかけてるんだ?」と執拗にねちねちやられたりしていたので神経が研ぎ澄まされすぎ視界がリノリウムの床にめり込むような錯覚を起こした 私は視力は良いので眼鏡の人の履歴書の作法は知らない 今から考えると面接の前には試験がありおそらくそこで私の採用は8割型決まっていて面接は保険のようなものだったのだろう そう思うと会社から家までの道順を突っ込まれながら必死に説明していた小太りの人が気の毒だ ここから家までの道順については高校の入試の面接でも定番の質問事項だったがそれは「○○線をどこどこ方面に乗ってなんとか駅で降りて徒歩10分」程度の答えでクリアだったがそこでの面接は「訊いた我々が他の情報なしでたどり着けるように説明しろ」というのが条件でそうなると「駅から徒歩10分程度」では0点である そんな訊かれ方私は経験なかったしおそらく小太りの人もなかったがそれでもなんとか頭をひねって「△△駅で降りていただければお迎えに行きます」と答えていた 私はそれは悪手だろうと思ったがやはり面接官に袋叩きにされていた 「たどり着けるように」が引っかけでこれを実際に来れるようにと解釈するのではなく機械にでも打ち込むみたいに「二本目の交差点を右に」みたいに言わなければならなかったのである もちろん彼らは袋叩きにしたいだけだから何を言っても同じなのだが


昨日地理の本を読んだが読んでいたら当時の面接官のボス格の人が「イラク戦争の原因はフセインがオイルをドル建てからユーロ建てにしたことだ」と得意げに言っていたのを思い出した