写実
「写真にしか見えない」「命が宿っている」「体温まで感じるよう」人物を描いた油絵がとてもリアルで美しいと衝撃を受ける人々 - Togetter
アートかどうかは置いといて写真をとれば済んでしまいそうなことを絵で再現しようとするのはやはり普通じゃないと思える “写真をとれば“が言うほど容易じゃないことは置いといて「絵でしかできないことをやっています」と言わずに黙々と見たままを再現するのは真っ直ぐである 「絵でしか-」というのはつまり逃げなのだ 「だからデッサンが大事」と言うのもいかにも浅はかだが「絵でしかできないこと」というのはそう簡単にできるはずのものではない それは遠まわしに絵を貶めているのではないか だったらまだ「好きだから書いてます」のほうが邪気がなくてよろしい
今ゴッホやピカソみたいな絵を書いたとしてもそれを芸術とは言わないだろう だったら写真みたいな絵のほうがまだ芸術なのかもしれない
ところで「絵でしかできないこと」という主張はどこか職業人の「強みを生かす」みたいなのと似ていないか あるいは長所とか およそ長所と呼ばれる物は極めて限定的な範囲で他人より一ミリくらいリードしている程度の物でどうしてそんなものが強調されるのかといえばわずかな利ざやをこすげ落とすみたいに得てそれを反復して強大になる資本主義の精神と相性が良いからだろう それはそれでいいけれど芸術を同じレベルで語るのは無理があるから芸術を語るときにはもっと慎重になったほうが良い ためらわれた言葉にはあるいは希望がある