電車の中でマツコ・デラックスに例の口調で
「アンタも言うわね~」
と言われた 私は上半身裸で電車に乗っていた 夢の話である 上着を持っていたが羽織るのが面倒だったので裸でいた 男だから問題ないと思っていたが乗ってしばらくしたら恥ずかしくなって羽織った 向かいには私の初恋の人が座っていた 初恋の人は年をとって私が知っていた頃よりも劣化していた それを見て私も相応に年をとったのだろうと推し量った
初恋の人のとなりには男が座っていてこの人は私の友達だった しかし知らない人でもあった 電車に乗る前に初恋の人に告白しようか迷っていた つまり彼も初恋に恋していた 私は前向きなアドバイスをしたと記憶する 「星の瞳のシルエット」でいえば香澄と万里子の関係である わからない人のために補足すると私が香澄で友達が万里子である 電車に乗ると私は当然気が気でなかったが前述の通り初恋は劣化していたからこの気が気でなさは妥当かみたいなことを考えていた
私は電車内ではずっと押し黙っていたが右隣にはマツコ、左には小学時代のクラスメートの女が数人座ったいた 私に面した女がふいに私に向かって「くさい」と言い出した 私はそのときはすでに上着を羽織っていたが汗臭かったのかそれとも上着が洗濯物の生乾きの臭いをはっしていたのかとにかく臭くて申し訳ないと謝った クラスメートは「謝るほどのにおいではない」とフォローしてくれた
そんなやりとりをしている間に初恋はいなくなってしまった 初恋も彼女の右隣に仲の良い友達を2人座らせていたが丸ごといなくなってしまった 残された友達は焦っていた 私たちはやんややんやと彼を非難した そのときマツコに
「アンタも言うわね~」
と例の口調で言われた 私は初恋がいるときは息を殺すように佇んでいたくせに隣に女友達がいることがわかり、さらに初恋がいなくなった途端にしゃべり出したからそれを揶揄されたのである