意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

郵便局から磯の香り

朝起きて昼前くらいに郵便局へ行った 妻に郵便物を出すよう頼まれたからである 妻は他の家族とともに日帰り旅行へ行っている 私が行かないのはバスツアーだとゲロを吐きそうになるからである 私は乗り物に弱く子供のころは否応なく親の車だのに乗らなければならなかったが大人なので極力避けたいと思っている しかし仕事で出張となれば新幹線だのに乗らなければならないし家族内でも私の発言権は弱いから結局大人でも子供でも同じだった しかし何年か前のバスツアーでは運転手の運転がとても荒くてしんどかったのでそのときに「二度とバスツアーには参加しない」と宣言してからは乗ってない バスツアーはコストパフォーマンスだかのせいでとにかく予定を詰め込みすぎて結果運転手は急いで目的地から目的地へ移動しなければならない 資本主義というか私たちの安さ至上主義が私を苦しめるのだ


バスツアーにさえ参加しないで済むのなら郵便物を届けるのくらいお安い御用であった 妻は郵便物にかんしては本局至上主義であり郵便物はポストや地方の支局ではまともに届かないと思っている だから私が頼むときはいつも「本局出だすように」と念を押す それでも私が嘘をついてその辺のポストで出すから妻は自分で出すようになった 今日は15円切手というのを買わなければいけないから何にせよ本局へ行かなければならなかった 郵便局は図書館と池のある公園のそばにあり暑くなかったら散歩でもしたい気分だった 春になると桜が咲きそれ以外はホームレスしかいない公園だった 郵便局には最近新しい駐車場ができそこへ車を停めて降りると何故か磯の香りがした もしかして古いテトラポットでも粉砕して撒いたアスファルトなのかもしれない