意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

裸の王様

いわゆる仕事のできる人ほど裸の王様化しやすいのではないかと最近考えている。上司が素知らぬ顔で前言をひっくり返しても周りは愛想笑いを浮かべながら「こりゃうっかりしてました」とか「目的を曲解してました」と競うようにへりくだる図は地獄である。サラリーマンは正義とプライドを売ってお金を得るのである。昔のドラマに「正しいことをしたけりゃ偉くなれ」という文言があるが偉くなれば正しいことができるのかもしれないが、するかどうかはその人次第なのである。また、その正義に周りがシラケてしまうケースもある。


その上司は正論マンで直属の部下でないのがせめてもの救いだが一緒にやっている人がいつも引きつり笑いを浮かべていて気の毒だ。その人は元ミュージシャンで作曲家で有名なプロの人とも知り合いだと聞いたことがある。人柄も良く顔もいいため女性にも人気があるが、いつもその上司に公開処刑される。「どう思う?」と一見自由回答欄のような地雷を用意しながら不用意に飛び込んだ人を餌食にするのである。そういえば私の前の上司もそれに近いタイプだったが不思議と悪い記憶は少ない。自前のキャンピングカーに乗せてくれたからだろうか。インドアの私はそのとき乗らなかったら多分一生キャンピングカーの内部を知らないことになり、運転席の上のふくらみが寝床だということを知らなかっただろう。その人は会社を辞める直前にキャンピングカーを購入しその前はドイツの大衆車に乗っていた。その車にもよく乗せてもらったが独特のにおいがした。グーグルマップがつながることなどを覚えている。


自由回答欄の正論マンももっと近くで仕事をすれば印象が変わるのかもしれないが、今はマウントばかりとってくるので苦手だ。