ダーウィンの種の起源を仕方なく読んでいる。ダーウィンという名前が一般名詞すぎて種の起源が本のタイトルっぽくない。ダーウィン種とかいうほうがしっくりくる。別に内容がつまらないわけではないが仕事のストレスがマッハなので本当はもっとライトな本が読みたい。寝る前に読んでも1、2ページで眠くなる。むしろ眠れなくなるよりはいいかもしれない。ここのところ明け方に目が覚めて困る。一度は完全に覚醒したのでやることもないので種の起源を読み始めたらすぐ眠くなって寝たら寝坊した。遅刻さえしなけりゃいいじゃんという気持ちになって朝ご飯もスキップする。弁当もスキップしたいが事務の人がいろいろ言ってくるので仕方なく詰める。どうせ冷食なのだからカップ麺とあまり変わらないと思う。買い物したり洗ったりする方がコスパが悪いという動画を見た。それはお笑いのコントだったがなるほどと思った。事務の人は夜に白米をたべろ、湯船につかれと色々言ってくる。それより質問する前に自分で調べろよと言い返したくなる。それはそれ、なのだろうか。
どうして種の起源を仕方なく読んでいるかというと私は種の起源をKindleアンリミテッドで読んでいるからで、実は読んでいる途中でKindleアンリミテッドを解約した。Kindleアンリミテッドのほうがコスパは良いのかもしれないが読みたい本が後回しになるというデメリットに気づいたからである。読みたい本が無料とは限らない。最初のうちは読みたい本が無料でホクホクしたこともあったがそれは本当に偶然で、だいたいは特に興味のない本だった。興味がなさと面白さに相関はないが、私の残りの人生を考えるとそろそろ読みたい本を優先しないと追いつかない。残りの人生も読みたい本もどのくらいなのかよくわからないが、そんな風に感じる。明け方のせいだ。明け方に布団の中でぼんやりしているととてつもなく遠くに押し流されたような気持ちになる。ふと小学一年生のときにその日は雨上がりで晴れていたものの校庭はぬかるんでいて、それでも担任は外で体育をすることを決断し私に体育館倉庫の鍵を職員室に取りに行くよう命じたことを思い出した。微妙な天気だから体育館倉庫は締まっていたが職員室は校庭の向こうだったから鍵を私に取りに行かせたのだ。当時の私にとっては大役だった。職員室へは下駄箱を経由しないで行くので上履きを履けなかった。職員室の前の廊下はとくべつにつるつるしていて傷も少なかった。私はそのつるつる滑る廊下を何度も往復しながら言うべきセリフの練習をした。職員室に入ると思ったよりも人が少なくて少ない人々みんながびっくりした。私が用を告げるととても親切に鍵をくれた。そのときのことをよく覚えている。その数日後の朝会で校長先生がそのときの私のことを話に出してみんなの前で褒めた。私はとても誇らしかった。でもその数日の間のことや、体育館倉庫の鍵を担任に渡してからその日どうやって過ごしたかはまるで覚えていない。そのギャップがとても奇妙に感じ、同時に悲しかった。