意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

大仏のお尻の後ろの秘密の小部屋

つい一時間ほど前まで、ブログに書こうと思っていたことが複数あり、こんな風に書くと今はゼロ個になりました、という流れに取られそうだが、今も複数です。

では、一時間ほど前複数というのがなんなのか申しますと、つまりいつもなら全部いっぺんに書いちゃえ、となるのですが、そういう子供っぽいことにも飽きてきたので、ここは一つタイトルを並べて読んだ方に選んでもらったらどうか、というアイディアが浮かんだ。しかし、何人がまともに答えてくれるのかはわからないから、アンケートはアンケートとして、結果は完全に無視して、そのあと自分が書きたくなったことを書けば良いと思った。あるいは全部書かないのもいいと思った。

しかし、一時間経つ頃には、そういうアイディア自体がなんだか馬鹿らしくなってしまい、取りやめることにした。

ところで記事候補リストの中には、私はダミーを入れようかと思い、それは明らかに一目で嘘とわかるタイトルで、中身など何もないのたが、でも人はそういうのに食いつきやすいから、これは一種の撒き餌であり、やっぱり私はそういうメインから外れたところに力を入れてしまうのである。以外その内容。

奈良の東大寺には大仏がおさまっているが、この入り口付近にいるとある僧に向かって
「この大仏はメスですね?」
と言う。すると僧は血相を変え、「どうぞこちらへ」と、大仏の裏方へ案内する。ちょうど大仏のお尻の後ろの壁にわずかな隙間が空いていて、僧がそこへ両手を突っ込み、力いっぱい引くとそれは隠し扉であり、中からは白熱灯の光が漏れ、入り口には覆面レスラーが麻紐の鞭を手にして立っている。僧はレスラーに目配せをし、てっきりこれから拷問が始まるのかと思ったら、彼は優しい心の持ち主で、
「私は虫一匹だって殺しません。蜘蛛の糸は太いほうがいいのです。私は体重120キロありますから」
と教えてくれた。ところで僧は奈良時代平安時代の人のようにも見え、着ている法衣は、竹取物語の赤ん坊が埋まっていた竹の切り口のような形の、襟をしていた。
僧は奥の木の机に腰を下ろさせると、奥からマカロニグラタンを温めてくれてもてなしてくれた。それはオーマイパスタの冷凍グラタンであった。
「どうかこのことはご内密に」
そう言って僧は袖から東大寺の年間パスポートを取り出し、渡してきた。「内密」という言葉を強調するように、パスポートを握らせた後、僧は両手で力強くこちらの手を包んだ。おかげで年間パスポートはくしゃくしゃになった。

帰りは鹿に乗って帰ってきた。開けてはいけないという箱を開けると、煙が出てきて、以来世の中の人のすべての顔が大仏になった。ちーん。