意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

途中式(キース・ジャレット)

私のとっての音楽とはキースジャレットでありそれもソロでバッハの曲を弾いているやつである 何においても過分な世の中でひとつの楽器の音だけを追っていられるのは癒しである そういえば村上春樹のポートレートインジャズでオスカーピーターソンの演奏につ…

途中式(私にとっての良し悪し)

https://togetter.com/li/1271525私はこのサイトの良い絵悪い絵をクイズ風にやってみたらけっこう外れた 古いものだしトレンドではないし見方としては偏っているかもしれないが解説を読むと腑に落ちるぶぶんがあった 何枚も見たりまた自分でも書いたりすると…

途中式(40)

R4との残りの日々も7日程度になった R4とは立川、品川、淀川、下関川の4人を指す 加えてここにきて三谷さんも辞めることになった 三谷さんははじめての転職である R4は全員が中途でやってきたのでこの3ヶ月は抜かりのないかんじであった 淀川は職業訓練を受…

途中式(長い待ち時間)

健康診断だったが検査ごとの待ち時間がいちいち長くて辟易した あまりに暇なので壁の案内文をわざと遅く読んだり外を眺めて雨粒を数えたりした それでもテレビのある待合室はまだマシで朝の番組でイッコーがバギーに乗ってたりしたのを眺めた イッコーはやた…

途中式(離婚)

立川は過去に離婚をしていて離婚をしてからはよく軽井沢へ行く 単車だったり四輪車だったりする 軽井沢にはとてもくわしく数年前にスキー客を乗せたバスが事故を起こした現場にも何日もしないうちに行った 庭みたいなものなのである ところで離婚と軽井沢は…

途中式(今日が終わる)

打ち合わせだの飲み会だのやっていたら今日の終わりが近づいてしまった 血液型とヤンマガはエロ本なのか云々について話した 鴨下の子供がかつて未熟児だったことを知った 今は未熟じゃないらしい また人を3回車ではねた人の話を聞いた それはもう後半のほう…

途中式(仲秋の名月)

月の周りの雲の流れが早かった 子供が団子を所望したがこしあんのみというのがなくて断念した かわいそうなので違う店に行った 入ってすぐにススキの無料サービスがあって(ご家族につき一本)やや期待した 通路のあっちとこっちで 「パパー!」 「はーい」 …

途中式(ウンベルト・エーコ)

「100分で名著」でウンベルト・エーコ「薔薇の名前」が取り上げられていた ところでダルビッシュなんとかという芸人はいるのに「ウンベルトエー子」のような芸人がいないのは何故だろう 私が初めてウンベルトエーコを聞いたときに芸人くずれの小説家かな? …

途中式(ハンターハンター)

ハンターハンターの新刊が出るという話を書いたがネットで以前の話が無料公開されていたのでむさぼるように読んだ 私はいつも単行本で読むのだが公開されていたのは雑誌の連載単位で区切られていてそういう読み方をすると毎回次に読むのが待ち遠しくなるよう…

途中式(ハンターハンター36巻)

インターネットでハンターハンターの最新巻の表紙がどうこうという話題があったのでてっきり私は新巻が出たのかと思ってコンビニに行ったらなかった そこは神奈川のとある駅のそばのセブンイレブンでいったん昼ご飯を買おうと立ち寄ったのだがハンターハンタ…

途中式(32)

相変わらずよく電車に乗る 今日は初めて乗る路線があった 神奈川の、よく知らない町へ行った ミステリーサークルみたいな空き地があった そういうの懐かしい 昔そういう空き地が家の裏にあって野球をした 膝くらいの丈の草が繁ってみて土もやわらかいから走…

途中式(31)

三谷さんの降格はむしろもらい事故的な雰囲気があったが三谷さん自身はそのことを我々には教えてくれなかった T所長も同じでT所長はなるたけ私たちと距離を置きたい風であった たまに隣室から私たちのラジオがうるさいと苦情を言うことがあった その頃ラジオ…

途中式(31)

2014年に突然社長が交代すると事態が変わりやたらとコンサルタントの人が出入りするようになった 私たちの作業場は相変わらずほっとかれたままだったが(誰かがそれを「ツンボ桟敷」と呼んだ)各事務所の整理整頓が行き届いているかを見回っているらしくたま…

途中式(30)

事務リーダーの日比野さんは夏になると短パンを履いた メガネをかけていてよく通る声を持っていた 男である 倉庫内で大きな声を出すとよく響いた 鴨下も声が大きくてよく響いた 対して私は大声を出すとすぐに喉が痛くなって相手にもまったく届かなかった 通…

途中式(29)

淀川については書くことがたくさんあるがそれが書くに値するかはちょっと私にはわからない 私は入社当時から淀川には苦手意識を持っていて一年経たないうちに下関川が入ってきて淀川の標的が移ると私はほっとした 下関川の入社が決まったときに淀川はすぐに …

途中式(28)

鉄骨ばかりを眺める一日であった 雨が降り若い人をたくさん見た 私の靴底がたくさんの雨を吸った 唐揚げを食べたら中心が凍っていて肉のシャーベットだった 妻も子も食べたが冷たいのは私だけだった 高校生がロックを演奏する姿を見て私はとめどなく記憶を行…

途中式(27)

理由は忘れたが私はナイル川よりもアマゾン川のほうが好きだった 長さではナイルに劣るものの「流域面積は世界一」というフォローされる具合も「アマゾン好きで良かった」と思えて良かった ドラえもんでアマゾン川が出てくるくだりで現地の人が「ポロロッカ…

途中式(26)

おとついは鴨下の新しい事務所を見に行った その隣は私の新しい作業場があった たくさんの大人の人が口々に感想を言い合い誰かが「パーテーションはアマゾンで売ってますよ」と話していた 果たしてアマゾンで売られるパーテーションとはどんなものなのか も…

途中式(25)

私ははてなブログというサービスで「途中式」を連載しているがそれ以前も毎日何かしらを書いて投稿していた それがもう4年続いている 私はひょっとしたらこの「途中式」が終わったらそのままブログの投稿も終わるのではないかとふと思った この4年は割と書く…

途中式(24)

革靴を履いたら足が痛くなった 足というか股関節の外側が痛い 駅で弟に会った 弟のメカニズムというかホームでわき腹を小突かれて反射的に振り向きながらこれは意図的に小突いたものだ・誰だろうか・会社の知り合いか・などと思いを巡らせながら弟の顔を見る…

途中式(23)

結婚詐欺の弟の姉の逆向きの通勤路について新しい発見があった それはとちゅうの駅までの道のりをスマホのアプリで調べていて偶然発見したルートで今まで知らない道でアプリの更新があったと思う というか長い間通い慣れた道を改めて検索するということはま…

途中式(22)

弟が結婚詐欺にあった女の人はよく遅刻をする人であった もう10年くらい前の話だがそういうことも夢の中の出来事のようだ デスクの透明のマットの下に犬の写真を入れていた 「飼い犬ですか?」と訊くと「ちがう」という 隣町から橋を渡ってくるのである 「橋…

途中式(21)

下関川が疎んじているのは淀川よりもパートの岡崎で岡崎は仕事は適当だしよく居眠りをする もう60歳を過ぎていて60歳を過ぎてから犬を飼い出したから無責任な人である 立川が「犬よりあんたの方が先に死ぬんじゃないか?」と指摘すると「そんなに長生きする…

途中式(20)

昼間美容院へ行くと美容師から「淀川のこと書いてましたね」の言われた 以前にブログのURLを教えたが今でも読んでいるとは思わなかった もう何年か前の話でありその間に私のブログの話になることは一度もなかった 裁判所の近くの美容院である いつも音なしの…

途中式(19)

緊急会議というのがあって営業本部長という人がおでましした 正確にはテレビ会議というやつでSF小説に出てくるみたいに画面には出席者の顔が並んでいる テレビ会議でいちばん気をつけなければならないのはマイクのオン/オフの切り替えでうっかりオンにしたま…

途中式(18)

三谷さんが具合が悪くなって床に寝そべりだすと淀川がその理由についてあれこれ自説を展開しだした 淀川は週刊誌みたいな男だった いくつかの仮説の後に予想通り「ストレスがどうこう」と言い出した 私は三谷さんの上司にあたる鴨下に状況を説明しに行った 1…

途中式(16)

三谷さんが具合が悪くなって床に寝そべりだして冗談かと思った 冗談かと思ったというのは品川が言っていて品川はそういう茶目っ気があった 見た目は無口そうなのだが 体格も良いが何年か前に大病を患った 話は飛ぶが品川が買ったエロ雑誌の袋とじを立川が破…

途中式(

ふとR4の忘れてしまったひとりの名前が気になって読み返してみたら品川だった 残りは立川と淀川と下関川だったのでいちばんメジャーな名前を忘れていた 品川というのは東京にそういう駅名があるからメジャーといったわけで場所が変わればこの辺の感覚は変わ…

途中式(15)

帰りは鴨下さんの会議が長引いたのでギリギリになった 鴨下さんは別部署でのん気にミーティングなぞやっていた 私たちはとっくに終わって休憩室で鴨下さんを待っていた 「給水所」という貼り紙があるから何かと思ったらクーラーボックスに水筒が入っていた …

途中式(14)

移動中は寒いくらいだったが新幹線を降りて目的地の工場に着くと蒸し暑くて不快だった 新幹線は適温で10月のようだった 名古屋から合流する人は4両目に乗った 私たちは2両目に乗って彼が乗り込むのを見かけたのである 2両目には私と、鴨下さんという人が乗っ…