意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

風邪がだいぶよくなった

よくなった、と言っても今は呼吸の浅い時期で、喉の痛みが引いたかわりに痰がからみ、それが私の呼吸を浅くしてちょっとした距離を歩いても息が切れる。水をゴクゴク飲んだら窒息しそうになる。遠い昔の、喘息だったころのことを思い出す。発作が起きると私の呼吸は浅くなって肩で息をした。それをおさえるために、私は朝晩に吸入器から出る白い気体を一定時間吸わなければならなかった。発作がひどいときは普段の薬に注射器の黒い薬を入れる。これを入れると入れないでは効果がまるで異なり、しかし本当にひどいときはまだ一時間経つと元に戻る。しかし強い薬だから四時間間をあけなければならず、それがつらかった。母もつらかっただろう。私は人の親になって、自分の子供が案外頑丈にできていて驚いた。風邪を引いたら下手をすると私なんかは一週間学校を休み、火曜から休んで次の週の火曜からまた学校へ行こうとしたら時間割が同じだから用意ができていてラッキーとか思っていたが、私の子なんかは夜に熱っぽくても翌日は普通に学校へ行ったりする。2日も休むなんて稀だ。上の子なんかは下手したら皆勤賞をとるくらいの勢いだった。そうかこれが標準的な人の子なのか、と思ったりした。妻も頑丈だから良かった。しかしそのせいか病弱な者に対しては冷たく、私が
「喉が痛い」
とか言うと嫌な顔をされる。「大丈夫?」とか言ってもらいたいが、母親じゃないのだから私の体調より子供の体調を気にするのが筋だと思うから、私は次第に体調がすぐれなくても特に何も言わなくなった。私の妻は子供の体調がすぐれなくてもたまにはイヤそうな顔をするから、そんなときは私が
「大丈夫?」
と声をかけてあげている。私はすぐに「休む?」とか「病院いけよ」とか甘い提案をするが、これは妻の冷たさがあるからこその態度であり、そういう意味でも夫婦は対なのだ。子供も大抵は私の提案に「行くよ」と答え、そういえば私も子供の頃父親
「そんなに学校が嫌ならやめちまえ」
とか言われ、そういうのが私の前向きな性格につながった。