意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

綿矢りさ

綿矢りさのことを考えていて、綿矢りさとは小説家の人のことだが、なぜ綿矢りさが出てきたかと言うと、私のブログは数日前にタイトルを「意味をあたえる」に変更したのだが、これは何かのひょうしに目に入ると、
「夢をあたえる」
に見えてしまう。夢をあたえる、は確か綿矢りさのエッセイだったと思う。読んではないが。私が綿矢りさで読んだことがあるのは「インストール」だけで、少し前に「勝手にふるえてろ」を図書館で読んだら、挫折してしまった。インストールも随分と前だから、下手したら学生のときに読んだからもうほとんど覚えていない。たしか押入れで女子高生と男の子がパソコンをしていて、エロチャットか何かをして、主人公が濡れるという話だ。私は濡れる、ということについてその何年か前には「課長島耕作」という漫画で、島の恋人である大町久美子の歪んだ性癖について本人が語るシーンがあり、本人いわくそれは子供の頃にお母さんとは別に暮らしていたのだが、ちなみに大町久美子には父親はいない。

それで、ある日お母さんのところに遊びに行ったときに、内緒で行ったから押入れに隠れていたら、お母さんとおっさん2人を連れてきて、乱交が始まってしまったのである。乱交と言ってもおっさんはどちらも高齢で、ひとりはひょろっとしていて、もう不能であるらしく、残りの2人の性行為を、枕元で座って眺めている。何を隠そう、この2人は初芝電産の当時の会長と社長であった、吉原初太郎と、木野さんであった。ちなみに大町久美子がその話をしたときには、吉原初太郎はすでに亡くなっている。吉原初太郎が死んだのは日曜の朝であり、その日は宇佐美常務と福田部長とゴルフをすることになっていて、朝お迎えに上がると、吉原初太郎が死んでいる。それで、2人は何をしたのかというと、急いで自社株を売った。会長が死ねば、株価が下がると読んで、実際そうなり、2人は下がったところで買い戻して一儲けした。しかしこれはインサイダー取引であるから、島耕作はこれ以降宇佐美と距離をとるようになるのである。ちなみに宇佐美は喉頭癌で死んだ。

一方押入れの中で母の行為を覗き見してしまった大町久美子は、そのとき初めて濡れるという感覚を覚えた。私の性癖が歪んだのはこの経験のせいではないか、と島耕作と別の恋人に告白したのである。

ところで私は男だから濡れるという感覚はもちろんわからないし、作者も男だからわからないのではないか、と思う。作者の配偶者はたしか東京ラブストーリーの作者だから、その人にいろいろ教えてもらったのだろうか、と読んでいる当時思った。課長島耕作は私の父が買って読んでいたか漫画で、私はその頃中学か高校で、家には漫画がたくさんあったから、そればかり読んでいた。シティーハンターとか美味しんぼとか明日天気になあれ、とか。しかしそういうのはだんだんと飽きてきて、しかも父は巻を飛ばして買ったり、突然買うのをやめたり、また漫画はどういうわけか本棚には入れずに平積みにしていたから、下の方の本をとるのに私は随分苦労をした。

そしてある日課長島耕作でも読もうと思い、母に、そのとき母は居間で掃除機をかけていたのだが、
島耕作って面白い?」
と聞いたら
「面白いけど、ちょっとエッチかな」
と言われたので、
「じゃあやめとくわ」
と私は答えた。しかしこっそり読んだのである。