意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

なぜブラック企業はなくならないのか

今からもう、2、3年ほど前の話だが、この出来事自体は別に昨日でも2週間前でも内容にはなんら影響はあたえないのだが、私が仕事が終わって帰ろうとタイムカードを押して玄関を出ると、すぐそばに灰皿が置いてあって、そこに営業の人がいたから、
「お先に失礼します」
と挨拶をした。この人は背が高い人で、年齢はおそらく40代後半か50代くらいで、煙草を吸っていたのだが、
「こんなに早く帰ったってやることないだろ?」
と言われた。ちなみにこの人は早くに奥さんを亡くしていて、今は娘さんと2人暮らしと聞く。私は毎日定時で上がれる部署に勤めているから、見方によっては早く帰ってるように見えるのかもしれないが、それからさらに5、6年前にも同じことを言われて、私はなんと言って答えたのかは忘れたが、適当に流して帰った。

ここから本題に入ろうかと思ったが、さらに今から20年近く前、高校時代の2年生のときに2者面談というのがあって、それは担任と私が面を合わせて行うから2者面談なのだが、そのときの私の担任は書道科の教師で、そのため面談は書道準備室で行われた。

書道室にしろその他音楽室、美術室もそうだが、それらは私たちの普段いる教室とは別棟の校舎にあるので、私は渡り廊下を歩いて、書道準備室へ向かった。渡り廊下は何本かあり、私が通ろうとするのは、コンクリートの床の、屋根のない吹きさらしの廊下だった。そして、その日はよく晴れていたので、廊下の終わりの校舎の入り口の向こうがとても暗く見えた。その廊下と校舎の境目のところで、よそ行きの服を着た母が立って待っていた。

私の記憶は混同していて、実は3者面談だったのかもしれないが、母が待っていたのは、別の面談のときで、下手をすると中学の時だったのかもしれない。小学や大学では、そういったことはなかった。

書道準備室で担任と何を話したのかはもうおぼえていないが、最後のほうで世間話のような雰囲気になると、不意に担任が
「飯倉は部活もやらないで家に帰って、いつも家でなにをやっているんだ?」
と聞かれた。私はもちろん家に帰ってからなにかしらはやっているが、教師向けの言葉に置き換えるのが面倒なので、
「リラックスしてます」
と答えた。それは冗談とかではなく、私は実際に家にいるほうがリラックスできるのである。

さらにさらに、それから2年前の中学3年のときに、塾に通う友達に、私はある日、
「塾って楽しい?」
とたずねると、
「学校の友達に夜も会えるから楽しい」
と返ってきて、私は冗談じゃないよ、と思った。そして塾など絶対に行くもんかと思った。

これ以上言うことはない。