意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

地震大雨

昨日の昼の1時少し前に地震があって私は仕事をしていてそのときは休憩だったから天井を眺めていた。私の職場は国道沿いにあってトラックがよく通るから、静かなときなどはそのトラックが起こす振動を地震と勘違いすてしまうからそのときも実は地震じゃないかもしれないといっしゅん思った。何しろ普通の家屋じゃないから食器棚が揺れるとか、電気の紐が揺れるとかそういうのがないから地震と判断するとっかかりがない。そのあと私はめまいを起こしたのかと思い、注意深く天井を眺め続けた。めまいはめまいで厄介でそれならいっそ東日本大震災のときみたいな震度5とかならすぐにみんなも飛び起きて、この揺れが私発信でないとわかればひと安心なのだが。私は三半規管が弱く、大抵の乗り物にはすぐ酔ってしまい、めまいとかは極度に恐れている。あと、メヌエール病というのもある。私がそれにかかったわけではないが、「めまいが激しくて朝起き上がれない」なんて聞くとぞっとする。つまり地面にいるのに際限なく酔っているのと同じ状態だからだ。

昼休みが終わってすぐに
「今揺れましたよね?」
と近くにいた人に訊ねると、そのうちのひとりが
「はい」
と言ったから、とりあえず私は安心した。私はめまいを極度に恐れている。これはめまいとは直接関係ないが、あるとき私が駅の券売機の前を歩いていたら、券売機と券売機の間によく市内の催しのポスターなどが貼ってあることがあり、それを歩きながら眺めていたら私の意志と無関係に足がポスターのほうに歩き出したから、そのときはすごく怖かった。視覚と脚の神経がごっちゃにでもなったのか。私はそのとき券売機とは離れた側から改札に向かって歩いていたのだが、そのときはまるで一心不乱に切符を買い求めているようであった。じっさいは定期券を持っていた。
「あららららー」
という感じにどんどん私はポスターに向かって歩いていき、ある程度まで行ったらまた足の自由を取り戻したから良かった。そういうことはその一度きりだったので、病気なのか一時的な神経のエラーなのかは判断がつかない。個人的には緑色の字で書かれた「赤」という文字を「緑」と読んでしまう現象に似ている気がする。

家に帰るとクーラーがついていて、妻は暑がりだから扇風機もがんがん回していて私は寒いくらいで上着を羽織りたかったが、気を遣わせるのもなんだと思い、そのままでいた。しかし私なりに二の腕をさかんにさすったりして、どうにか向こうから
「寒いの?」
と訊かせるよう仕向けたが、気づく人はいなかった。子供もみんな暑がりで、私などは夜に何もかけずに寝てしまう子供を見て寝冷えするのではないかと不安に思うが、まったくへっちゃらそうであった。ところが夜になるといくらか涼しくなったので、特にクーラーもつけずに床についたが、私は暑くてなかなか寝付けなかった。足元から扇風機の風が「強」であたり、それが首を振りながら一定の間隔であたるのだが、あれって前から思っていたが当たっていないときに皮膚の温度がぐんぐん上がり、風があたるとそのときだけ下がる、というのを繰り返し、上がっているときは暑くて不快だから、私としてはむしろ風にあたらずに、暑いのを我慢するほうがまだマシなような気がする。人工の風だから、風の強さが気温にマッチしないからおかしいことになると思った。

「あちー・あちー」と思いながら浅い眠りについた私だったが、午前二時前に雨の音に目が覚め、あわてて各部屋の窓を閉めてまわった。体感的には3時半とか4時だと思っていたら、まだ2時にもなってなくて驚いた。窓を閉めたら蒸し暑くなるだろうと思い、クーラーをつけたらやはり寒かった。