さよなら白戸沢先生!! 今夜ついに最終回。板に履かされたストッキングの驚くべきトリックとは!? ついに父を殺した犯人も明らかに......「町医者・白戸沢、最後のあいさつ」
(ザザザ...ザッパーン)
(ここはとある海岸の洞窟内。集まった白戸沢一行と容疑者。白戸沢はこれから殺人事件の犯人を暴こうと言うのである)
白戸沢(長谷川博己)「みなさん、わざわざお集まりいただき、ありがとうございます。(中略)
白戸沢「あなたは、ひょっとしてその板に靴下……、いや、もっと伸縮性のあるもの、例えばタイツやストッキングのようなものを履かせたのではありませんか?」
柿沢(羽場裕一)「(ハッ)あ、あぶなーい!!!」
(突然その場に伏せる柿沢。唖然とする一同)
白戸沢「安心してください柿沢さん。この板は私が用意したもので、元のものとは入れ替えてあります」
神田警部(六平直政「ど、どういうことなんだ!?」
白戸沢「(トリックの説明。板にストッキングを履かせると矢が発射される仕組み)しかしそのことを事前に知るのは、真犯人以外いない!!」
柿沢「ハッ」
(中略)
柿沢「あの女が、あの女が全部悪いんだぁぁぁあああ!!!」
神田警部「チッ、元はといえば、テメェが蒔いた種じゃねーか。おい、連れてけ!」
制服の警官隊たち「はっ」
(連行される柿沢。洞窟内に響き渡るパトカーのサイレン。パトカーは水陸両用車なのだった)
あやこ(中山忍)「これで...全部終わったんですね、先生?」
白戸沢「はい、やっとこれで父の無念を晴らすことができました。あ、そうだ、あやこさん、もう先生はやめてください」
あやこ「え?」
白戸沢「もう医者はやめたんです。事件解決のために、医者としてあるまじきことを、わたしはしてしまった...」
あやこ「まあ......それじゃあ尚輝さんはこれからどうなさるんです?(さり気なく下の名前で呼ぶあやこ。なかなかのヤリ手のようだ)」
(ニヤつく神田警部のドアップ。白戸沢がプロポーズするのを期待しているらしい)
白戸沢「どうしましょうか......(苦笑)こうなったら探偵でも始めますか」
あやこ「それじゃあわたし、助手になります!」
(そこに割り込んでくる高畑看護士(高畑淳子))
高畑看護士「はいはい、ツマラナイお喋りはそのくらいにして! 先生、患者さんをいつまで待たせるんですかッ(高畑はあやこのカマトトぶりを見抜いている)」
白戸沢「何を言ってるんです? 白戸沢医院はすべて藤井クンに任せて......」
藤井医師(藤木直人)「冗談じゃない。ボクがどうしてあんなチンケな病院におさまらなきゃなんないんです? ボクはまた研究室に戻りますよ。それじゃあ!」
(フェラーリに乗って颯爽と去っていく藤井医師。フェラーリも水陸両用であった)
白戸沢「そ、そんなバカな!!」
(ヘナヘナとその場に座り込もうとする白戸沢を、無理やりに引っ張る高畑。その様子を見て一同が大笑いしてエンディング)
(エンディングテーマは堀内孝雄。以下は流れるスタッフロールのバックで行われるシーン)
(いつものように聴診器をあてながら、診察を行う白戸沢。そこに、差し入れを手にあやこが登場。これ見よがしに、ケーキの箱を目線の高さまで上げるあやこ。それに応えようと、白戸沢は手を振るが、勢い余って患者を殴り飛ばしてしまう。鼻血を流しながら倒れ込む患者(温水洋一)そこに高畑が飛んできて、白戸沢と言い争いを始める。放置される温水)
(ここで、一旦場面が変わり、藤井医師がフェラーリのオープンカーで湾岸線を飛ばしている。曲は間奏に入っている。藤井医師はサングラスをかけ、片手ハンドルで夕陽を浴びている)
(再び白戸沢医院。今度は困り顔の神田警部がやってくる。どうやらまた難事件を持ち込んできたようだ。白戸沢に被害者の写真を見せる。それを、野次馬根性丸出しで、背後から覗き込む高畑看護士。警察の機密情報のへったくれもない)
(最後は写真を手に考え込む白戸沢の顔のアップでエンド)
原作
確か……(はっ!)板にタイツ、履かした……! - 回文春秋
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ところで、今回は原作者の目さん( id:ankoro )が登場していない。実はこれがファンの間で好評となり、目さんがどこで登場するのかが、クイズとなった。リモコンのdボタンを押すとクイズに参加でき、正解者の中から抽選で20名様に、「回文春秋」の単行本がプレゼントされる。
目さんのブログによると、「回文春秋」は本日をもって最終回である。よって、当ブログの「白戸沢シリーズ」も、今回をもって最終回である。
ありがとう白戸沢!
ありがとう回文春秋!
外科医・白戸沢の(新)事件カルテシリーズ「新古今ロマンス特急連続殺人事件 ~枕詞はダイイング・メッセージ~」 - 意味をあたえる
※小説「余生」第22話を公開しました。
余生(22) - 意味を喪う