意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

起きれない

本日は休みだったので昨日の夜はお酒を飲んでぐだぐだし、寝るのは遅くていいやと思っていた。しかし休みだからと言っても私には子供がいるから子供は休みではないため、朝6時に起きることには変わらない。私が毎朝起こす役割となっているからである。シキミが6時5分、ナミミが7時半である。だけれども、そこまで早く起きなくても間に合うので、最近では6時半ころまで寝てしまうこともしばしばだ。それで子供たちが家を出たら二度寝でもなんでもすればいいと思っていて、シキミは7時20分には家を出るのでそれ以降は布団に潜ったが、しかしシキミを見送った後にナミミを送らないにしても、私が寝ていたら
「妹ばかりかわいがられている」
という風にとられてもアレなので、ナミミが起きて少ししたら私も起きた。もしかしたら学校まで送ってくれと頼まれるかもしれない。だから、ナミミが家を出る8時過ぎまではコタツで起きていた。もし送るよう言われたら、ついでにコンビニでコーヒーを買うのもいいかもしれんと思った。中学校の近くにローソンがあり、そこは店内に立ち入るとラーメン屋みたいなにおいがした。

結局送れとは言われなかったので、私はもう別に寝なくてもいいような気持ちだったが、今朝は曇っていて寒いし結局布団には入ろうと思った。そこで昨日ダウンロードした小島信夫の「女流」でも読もうと思った。スマホを操作していると指が冷えるからそうしたら布団から出てファンヒーターでも点けようと思った。布団に入ったら一気に眠くなったから、上着を脱いで本格的に肩まで布団をかぶり、寝た。靴下はそのずっと前に脱いでいた。そうしたら起きれなくなった。

起きれなくなるというのは、任意の時間に覚醒できないとかそういう意味ではなく、夢を見ていて、夢から抜け出せなくなることだ。私は中学か高校のころからこの状態になることがたまにある。原因は金縛りと同じで、頭は覚醒しているのに体は寝たままで自由が効かないという状態で、昼寝とか二度寝とか、十分な睡眠のあとに、なお睡眠をしようとすると起きるのである。

夢は文字通り自分が寝ている夢である。もう何度も見ているので夢だとすぐに気づくが、覚醒する手段がない。なんとか布団をはねのけたり、目をあけたりして起きようとし、実際に布団ははねのけられたり目もあくが、体はぜんぜん動かない、ふっと気づくとまた元の状態に戻っている。最初の頃は実際の自分の部屋の風景と変わらないから、金縛りにかかったと慌てたが、だんだんと全体が夢だと気づいた。気づいたところで、体の自由はきかないので同じなのだが。それでも懸命に動かそうとするのは、自由に動けないことが不快なのと、そのうちに
「がばっ」
と目が覚めるからである。この「がばっ」がくるまで、何度もベッドから這い出そうとする。ベットからあえて転落すれば衝撃で目は覚めるかもしれない。そう思いずるずると床に落ち、それからドアまで匍匐前進したこともある。ドアを開けて大声を上げれば、誰か助けに来てくれるかもしれない。しかし、ある程度すると、私はまた布団に戻されている。全部夢なのである。もちろん、布団にいる私も夢なのだが。

今朝なんかは夢の中で「がばっ」も再現されるようになり、やはり私はだまされてしまった。一瞬目が覚めたと思ったが、やはり体は動かない。毛布もお寿司みたいに私に乗っかったままだ。次第に汗もかいてきた。夢以外の私も汗をかいたのだろう。この不快感が唯一夢と現実をつなげている。そのうちに目が覚めた。だいたい10時くらいだった。