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意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

白髪

ここ一年で白髪が増え本格的な中年になったと自覚する。私の場合どういうわけかへろへろのちん毛のような白髪が多くそれがひょろひょろう髪の表面に出てきて目立つ。いつも白髪に注目するのは会社のトイレの鏡の前で家ではちっとも見ないのは白髪を気にする姿を家族に見られたくないからだろうか。妻などは私よりも早く白髪を自覚ししょっちゅう「頭が真っ白でみっともない」と大騒ぎする。こちらがさして同調しないから目立つかと何度もしつこく訊いてくる。よく見れば確かにちょこちょこと白いぶぶんがあるがまだまだ黒が優勢である。それなのに大騒ぎしてどれだけ自意識過剰なのか40間近になってまだ自分が人生の主人公という気分が抜けないのかと呆れた気持ちになる。そう実際言葉に出したわけではないが妻には伝わっているので私は自分の白髪に無頓着でなければならない。


伝わっていると書いたがしかしこれは私の思い上がりではないかとふと思った。「言葉にしなければ伝わらない」という古びた言葉があるが実際は言葉にしても伝わらない。ひとつ屋根の下に暮らしてお互いが相手の行動パターンを覚えて刺激しないようにしているだけである。ここまで相手に合わせなければならないのかとうんざりすることもあるがそれは相手も同じなのだろう。私は想像力の豊かな人間なのでそう考えることができそう思えることが少し私を慰める。