意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

年末あきた

テレビをつけたらレコード大将がやっていて歴代新人賞のコーナーで近藤マッチとか受賞して昇竜権かます映像とかもう何回目だよとうんざりした 偉いおっさんが受賞者に盾だかトロフィーを渡して受賞者が涙するというのも完全に時代遅れなかんじがする そういえば紅白歌合戦も相変わらず司会者が紅組なら赤、白組なら白い衣装を着てお互いが「負けませんよー」なんてやる茶番も変わり映えがしなくて飽きた 年末私はいつも眠くなって除夜の鐘の前に寝るがその理由はそういう退屈さもあるのだろう あるいはそもそも「今年も最後だからとうこう」というのも過度に年末をあまやかしているようで気にくわない 節目といえば冬至夏至や節分のほうがよほどふさわしい もちろんお祭り騒ぎにケチをつけるつもりはないがたまにバレンタインやクリスマスがターゲットになるのなら年末年始もそうなるべきである


そういう考えだから私が記憶する限りこのブログも「今年最後の記事」みたいな書き方はしたことはないと思う 反骨精神でそうしてきたぶぶんはあるが今日のレコード大将を見ながらやはり年末年始は節目にふさわしくないから私は感慨にふける気持ちになれないのだ というより節目は各々勝手にやるのが相応しい 「銀の匙」という小説はタンスから昔使っていた銀の匙が出てきてそこから記憶が蘇ってきてああいう小説ができた 瞬間が全部をふくんでいたのである

趣味はいらない

嫁とケンカしたら、大事なプラモ棚を大破されてしまった話…→いろいろな面から声が集まる - Togetter

私はほとんど趣味のない人間なのでそっちょくに「大変だなあ」と思う 寝食を忘れるくらい没頭するものを持っている人は結婚しないのが正解なのだろうが現実はそうはいかない 出会いとか恋愛とかは事故と同じである 自分さえ気をつけて安全運転をしていれば事故は起きないと言ったり現実に起きた事故にどちらが悪いかを決めたがったりするする人はいるが 


それでも引用元記事のガンダムの美しさを見ると配偶者の側の心情に寄ってしまう 


私も本を読んでいると妻に嫌な顔をされたり本の処分を持ちかけられたりするのでまとめを読んでもし小島信夫やその他の本を不在時に処分されたらどうなるかと考えたが本なのでまた買えばいいやと思うし限定の物とかはあきらめればいいと思った 私にはコレクター気質というものがないのだ

キックオフ

私は最近音楽も飽きてきたので出勤中にラジオを聴いている 帰りも聴こうと思ってつけたら若手の芸人らしい人が数人やたらと笑ってばかりで何を言っているのかわからない 慣れればわかるのだろうがうるさいだけなので消した そんなときはチャンネルを変えればいいのだろうが私はチャンネルの換え方がわからなかった 私は音がない空間でも比較的ストレスをかんじないほうなので苦ではなかった 作業をするときに必ずラジオや音楽をかける人がいるが私はむしろ作業で動いたときに音が聞き取れなくて情報を得られないほうがストレスだった 


朝のラジオも聴いていて楽しいものでもなかったが不愉快ではなかった 浦和レッズのコーナーがあって明らかにしゃべりなれていない女が移籍どうのこうの言っていて私は浦和レッズに興味がないから聞き流していたが番組の指示だろう、最初のしゃべりの後に必ず「キックオフ!」というところがあってこれが半端にネイティブな「キッコォフ」みたいな語尾がふんわりとした発音でしかしはっきり言い切るかんじでもないのが照れているようで気持ち悪い 気持ち悪いと思ったが何回か聞いたら癖になった 「オフサイっ!」とかもきいてみたい

キノコ

帰りに「キノコなんとか」と書かれた看板があって近づくと左半分が電柱に隠れていたことが判明し角度を変えて見ると「井ノ口なんとか」だったことがわかり感心する 幼稚園のころにそういう暗号を解いた気がする 点線を折ると違う文字が現れるのだ 幼稚園のころは工作が多かった 切取線の線が太くハサミでそれを切ってもきれいにならなくて悩んだ気がする ハサミでまっすぐ切るのは今でもできない 母の所用で祖父母の家に預けられたとき工作で糊がいると祖母に言ったらご飯で糊をつくってくれた その後ペヤングソース焼きそばを食べた もちろん祖母がお湯を切った それはかなり遠い過去の話だ 祖母はそれから20年以上生きて死んだ 私の人生はまだ続いている 気がつけば体は動かなくなっているのだろう

ダカラ

ところで今日はとても寒く掛け布団がイモムシのようになっている

              • ところで、の前---------


子供がレトロなバッグを持っていてそれは肩下げの布製のトートバッグであり真ん中に大きなイラストが描かれていて女が描かれている 女はビキニを着てバストアップでありサングラスをかけ黄色い髪をアップにしてまとめている アメリカ人のように見える そのサングラスの女が手に受話器を持ち受話器にはコードがついていてコードの先には電話機本体があって今思い出したがそれはダイヤル式の電話だった そしてダイヤルの真ん中にハートが描かれていて私はそのハートを見る度に飲料のダカラを思い出した そしてそのことを持ち主に伝えようと思うのだがいつもそれを言いそびれるのだった ところでそのバッグが誰の物なのか私はよく知らない

年末

年末になると特番が増えて特番とは主に大人向けのものだろうか、幼い頃は見るテレビがなくて寂しいというか泣きたいような気持ちになった 人によっては冬休みで友達に会えなくて寂しいという気持ちを抱くが私はクラスメートくらいの間柄なら特に寂しくもなかった なにせ私は集団で遊ぶときは3番隊長とか後回しにされがちだった それに比べて家では妹や弟を子分にできたし母や祖母は私に甘かった だからお正月に行くことが決まっていてもわざわざ大晦日に会いに行ったりした 父の実家は大晦日か30に餅をつく習わしがあって昼過ぎに餅を食い夕方になるとそれを母の実家に届けた 母の実家は東京にあるから関越自動車道に乗って行った 兄弟は3人いたが父はひとりしか連れて行ってくれなかった だからわたしは毎年行けるわけではなかった

シエンタの後ろ顔

私は車の背面がよく人の顔に見えるがシエンタのそれは傑作だと思った シエンタとはトヨタの乗用車で以前はもっと違った形だった その以前のモデルは私の最初に就いた職場の先輩が乗っていて基本二列だが収納をつぶせば三列になるシートについて「葬式で役立つ」という名言を残した 先輩は結婚しているが子供はなくその点で普段は二列でもじゅうぶんなのだが不意の葬式で親戚の送迎をする必要が出たときにシエンタが大活躍するのである その後先輩はシエンタのオイル交換をサボってぶっ壊し今度はホンダのフリードに乗るようになった フリードに乗っている人は多い みんな葬式好きなのだろう


新しいシエンタの後ろ顔は鼻に力を入れてほうれい線を強調するような顔つきをしていてなおかつ夜になると鼻の穴が光るから傑作なのである